吾輩はパン屋であるー。

ちょっと前までは当たり前であったそんな誇示が

いま、日常から抜け落ちてるー

今、時折、そんなことを感じてます

動画を編集しながら、どこかで他人事というか、ヘーっと思いながら人の所作を眺めてる

そんな感覚すらあったりして

今の僕は、パン屋じゃないなぁ、って思うことすらある


大きなお店のオーブンでパンを最後に焼いてから、早や二か月が過ぎ

確かに、世間に対して自己紹介をする必要があるならば

肩書は、今現在も、変わらずパン屋なんですが


今はお店があるわけではないですし

現状、商売としてのパンを焼いてるわけでは無いので


趣味というか、純粋に楽しみであったり

自分たちが食べる分を、お家の電子レンジの小さなオーブンで焼くのが、なかなかに幸せに感じる

パンのほっこりさ、みたいなものが心地よい


それが、正直な今の僕の中でのパンの立ち位置です


今月と来月と開催しているパンとお菓子のレッスンは

参加してくださる方と、同じ空間と時間と経験をシェアすることであったり

皆さんにとってのパンの位置づけをお聞きすることがすごく楽しいし、幸せー

そんな感じかな

これもまた、今までに感じたことのない感覚です


実は、パン屋の看板を一旦降ろして発見したことが沢山あるんです


それらは、パン屋であることの誇示が当たり前だった時には決してみえてこなかった類のもの


こんなことを書いちゃうのは、ほんとおこがましいんですが

その発見は多分、パンというものの本質であり真実だと、かなり確信がある


まだこの感覚を言葉に置き換えるのは、本当に難しいのですが

この感覚をもった自分たちが、次にパン屋として大きな窯の前に立つ時が

本当に楽しみなんです

そうそう、

誇示は、ある種の鼓舞、なんですよね

吾輩はパン屋であるー。

その誇示で、自分たちを鼓舞する日が近づいてます


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