書

【書】によるまじない。

前回noteでは、
【昼】という漢字について、
白川静先生の『常用字解』で調べまして。

このご説明の中では、【昼】という漢字は、
【晝】という形がもとになっているらしくて。この、
【晝】とは、ぼくは見たことのない字なのですが。
【晝】ってば、「書」という漢字の下に、
横線が一本入っている形で。
こうなってくるとさ、ぼくとしては、
【書】という漢字のほうも気になってくる〜。

なので、やはりこんかいも、
白川静先生の『常用字解(第二版)』で調べてみました。

【書】 ショ/かく・ふみ
聿(いつ)と者とを組み合わせた形。聿は筆を手(又(ゆう))に持つ形で、筆をいう。者は曰(えつ/神への祈りの文である祝詞(のりと)を入れる器であるさいの中に、祝詞がある形)の上に木の枝を重ね、土をかけてお土居(どい/土の垣。土塁)を作る形で、お土居をいう。者は堵(と/かき)のもとの字。古い時代には邑(ゆう/集落)の周囲をお土居で囲んで外からの侵入を防ぎ、お土居の中にはお札(ふだ)のようにして曰を埋めて呪禁(じゅきん/まじない)とした。そのお札にしるした神聖な文字を書という。(…後略)

まずはさ、
前回での【昼】とおんなじように、
「聿(いつ)」という形が出ておりまして。
この「聿」に、「者」を組み合わせた形が、
【書】である。と。

「聿」に「たけかんむり」を合わせれば、
【筆】だわね。

そして、その「者」という字は、
祝詞の意である「曰(えつ)」の上に
木の枝を重ねて土をかけたお土居のことで。
かつては、邑(集落)の周囲をお土居でかこみ、
外からの侵入を防ぐ。というときに、呪禁のために、
このお土居の中へ埋めるお札にしるされた
神聖な文字のことを【書】という。
とのことなのでして。

前回での【昼】は、
「太陽」に対する呪儀の形。

今回での【書】は、
「外からの侵入」を防ぐ呪禁の形。

‥‥ってゆうような、どちらも、
「呪儀」や「呪禁」の形なのだなあ。って想いながら。
漢字ってば、こういう呪儀的な
「まじない」の意味が多いなあ。と感じる。

そういうのがさ、
漢字、なんだか、しんぴてき。。。

今のこのときこそ、
じぶんの体をお土居のようにかこみながら、
そこへしるす【書】による「まじない」によって、
あの侵入をふせげたら。。。

令和2年3月2日


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