昼篆文

【昼】を想う。

ことしの「元旦」の日にはね、
元旦の【旦】という漢字のことを調べて、
ブログ書いたですが。

その後のさいきんになって、ふと、
【昼】という漢字には、
【旦】の形が入っているよなあ。と。

そもそもがさ、【昼】って、
その上の屋根っぽい部分も合わせて、
けっこう不思議な形をしているねえ。。。

って思ったら、
やっぱり、いつもどおり、
白川静先生の『常用字解(第二版)』にて、
漢字しらべてみました。

【昼】 チュウ(チウ)/ひる
もとの字は晝に作り、聿(いつ)と日とを組み合わせた形。聿は筆を手(又(ゆう))に持つ形。篆文(てんぶん)は日の周囲(左右と下)に線が加えられているので、聿の下は暈(うん/日のかさ)の形ではないかと思われる。金文の形は下が日の形であるから、日に対する何らかの呪儀(じゅぎ)を示す字とみられる。日(太陽)の異変に対する祓(はら)いの方法であろうかと思われる。「ひる、ひるま、日中」の意味に用いるが、金文や古い文献にその意味に用いた例がなく、字の成り立ちや意味を明らかにすることができない字である。

すると、まずはいろいろ、
見たことのない漢字がさ、たとえば、
【昼】のもとの字であるという【晝】や、
「筆を手に持つ形」であるという【聿(いつ)】や、
「日のかさ」という意味の【暈(うん)】
(←『精彩版 日本国語大辞典』によれば、
「発光体のまわりに見える光の輪の総称」とのことです。)
などなど。

【聿】の下に【暈】を合わせて、
【晝】になった形が、
【昼】という漢字のもとになっているのだろう。
とのことで。

その【晝】ってば、
「書」と似ている、とゆうか、
「書」の下に横線が一本入っているだけのちがいだわね。

昼金文

そしてまた、
【昼】の字は、金文の形によれば、
日に対する何らかの呪儀、つまりは、
太陽の異変に対するおはらいの方法だろうと思われる。
と白川先生はおっしゃいますが。

この【昼】という字が、どうして
「ひる、ひるま、日中」の意味に用いられるようになったか?
というのは、文献には例がなく、
成り立ちや意味を明らかにすることができない字である。
とのことなのでして。

『常用字解』での
「金文や古い文献にその意味に用いた例がなく」
と白川先生おっしゃるのは、おそらく、
あらゆる文献で載っていない、つまりは、
すべての文献で載っていない。という意味だと存じますので。
どれだけの数の文献があるのかは、
ぼくにはまったくわかりませんが。
どれだけの時間この字について調べられたか、
ということを考えてみると、ぼくとしては、
なんだか気が遠くなってくるなあ。

【昼】という漢字を想いながら、
「太陽」を想いたい。。。

お昼休みはウキウキウォッチング
あっちこっちそっちどっち いいともぉ〜

令和2年3月1日


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?