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陸地と海岸の変容と「今切」の復興。

前回noteでは日本でこれまで起きた
大震災及び大地震についてを思いながら、そして
本年1月1日に発生しました「能登半島地震」に関して、
今、ぼく自身が思うことをしるしておりました。
テレビや新聞やインターネット等の情報のみ、しかも、
被災についてたくさんのことは存じておりませんが、
前回でも申しあげましたが、その地域一帯で
大規模な被災を受ける、とは、
もう、まさに、このたびの大地震とは
「大震災」と呼ばれる大災害なのだと思う。

被災者の方々の避難と生活の問題、及び、
生活インフラの復旧及び今後の復興の問題、
だけでなくて、そのほかにたくさん
ぼくの存じていない問題がある、
とは存じておりますが、そのなかでも
大地震による「道路」の損壊と復旧の問題は、
大変なことだと存じます。
つまり、道路及び自動車というのは
平時のときだからこそ使うことのできる物事であり、
大地震が起きてしまえば地面の沈降や隆起によって、
アスファルトの道路は脆くも破壊され、また、
大規模な土砂崩れによって道路が寸断される。
そして、車両も通行することができず、
各被災地へと向かうことも困難となってしまう。
そう思えば、道路というのは
地震に対して非常に弱いものだなあと存じます。

地面の沈降及び隆起、つまり
陸地の変容のことでさらに考えるとすれば、
陸地だけでなく、海岸の地形も大きく変容して
これまで海だった場所で海水が無くなり、かつ、
多くの港で被害が出ている、という情報も聞くのですが。
つまり、これまで漁港だった場所が
漁港では無くなってしまう、ともすれば、
漁師さんのお仕事もできなくなることもあるのだろうし、
地震によって、そんなことが
起こり得るなんて…、と感じられる。

陸地と海岸の変容のことに関して、
ぼくは愛知県東部の豊橋市で住んでいるのですが、
ここから近い場所のことで申しあげますと、
静岡県西部の「浜名湖」を思います。

浜名湖は現在、海と繋がり海水の流入する
いわゆる「汽水湖」なのですが、かつては
海と繋がっていない「淡水湖」だった。
その湖が、どうして海と繋がってしまったのか?
というのは、Wikipediaによれば、
明応7年8月25日(西暦1498年9月20日)に発生した
「明応地震」という大地震及びこの地震に伴う津波によって、
湖と海を隔てる陸地が消滅して、そして
海と湖とが繋がり湖は汽水湖となった。
このとき決壊した場所は、その後
今切いまぎれ」と呼ばれるようになり、つまり、
今、陸が切れた、という意味なのだと存じますが。
かつて、そんな出来事が起きていたなんて、また、
どのような大災害だったのか? というのも、
ぼくには想像すらできないのですが、大地震によって
そのようなことも起こり得ると言えるのだろう。

現在、浜名湖では、
ぼくは詳しいことは存じないけれども、おそらく、
海水の流入する汽水湖で無ければできない産業も
行われているのでしょう。海産物の養殖などなど。
それはつまり、そんなにも
大きな災害からでも復興を経ながら、
新たな産業を生み出された証なのだとも考えられる。

でもやっぱり、昨日まで
陸だった場所が海となり、
海だった場所が陸となり、
陸地でも地面が著しく変容する、なんて
あまりにも恐ろしいことだと思える。

令和6年1月18日

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