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タイムマシンにおねがい

昨日ブックオフに行った話を記事にした。

そこで合計11冊の本を購入したのだが、
私はあまり本を買うときに悩まないので
表紙を見ながら面白そうだとピンときたものを
ピックアップして購入した。

そして、選んでいた1冊にこの本があった。

なんだかとても面白そうなので
昨日からさっそく読み始めると
予想通り、とても面白い。

詳しいことは是非ご自身で読んでみて
実践をしてみて頂きたいのだが、
私達が日常で感じる「嫌だな」と思うことには
それを改善することで成長できるチャンスやヒントが
沢山隠れており、それを書きだすポイントについて
説明されている本である。

スラスラと読める本だったので
通勤電車の中で読み終わり、
早速自宅までの道でノートを2冊購入した。

そして、実際に自分の嫌な事ノートを書き始めたのだが
本を読み始めた時から違和感のようなものが
私の中にずっと残っていた。

違和感といっても書かれている内容についてではない。

何というか、過去に同じようなものを
見たことがあるような奇妙な感じである。

とはいえ、読んでいる時にはそれほど気にせず
読み進めていったのだが、
実際嫌な事ノートを書き始めてみて
私は自分が持っている違和感の正体に
何となく思い当たり始めた。

それは一体なにかというと、
過去にこの本を読んで実践したことがあるという
驚きの可能性についてである。

最初は完全に気のせいだろうと思っていたが、
かなり前に同じように小さなノートを買って
書き始めた記憶が蘇ってきた。

気になって見てみると、この本の初刊は
2010年と書かれている。

私が今回購入したのは2022年に発行されたものなので
今でも増刷されて読み続けられているようであるが、
古い手帳を引っ張り出してみると
私はどうやら結婚する前の2012年頃に
この本を読んで、その内容を実践していたらしい。

いまからかれこれ11年前に読んだ本に
私は再び出会い、そして再び実践していたのだ。

当時なぜこの嫌な事ノートを書くことを
やめてしまったのかは記憶にない。

結婚する前で色々バタバタしていたからか
他のことを実践するために辞めたのかは
定かではないが、
何らかの理由があったのであろう。

だが、今回この本を11年ぶりに読んで
そして、さっそく書かれた内容を実践してみたが、
不思議なほど新鮮な気持ちで向き合うことができた。

過去に読んだことのあるような違和感はあったが、
読み進めながら「なるほど」「へぇ」というような
驚きが随所にあったし、
実際に書いてみた嫌な事ノートもさっそく
色んな発見があった。

こうして書いてみると11年前の記憶が
完全に抜け落ちているだけのように見えるが、
その当時の自分と今の自分では明らかに成長して
見え方が変わったという捉え方もできる。

当時の私は結婚もしていなければ、子供もいなかった。

今の妻と付き合ってはいたが、一人暮らしをしていたし
今の自分とは大きく違う価値観を持っていたと思う。

まさに同じ人物でありながら、違う人物のような
感じだったのだ。

残念ながら当時書いていた嫌な事ノートは
既に廃棄して手元には残っていなかったが、
恐らく当時感じていた嫌な事と今の自分が感じている嫌な事は
共通点や相違点が色々あるのであろう。

これからこの嫌な事ノートを書き進めていくと
もしかすると「あ、この内容書いたことあるかも」
という言葉とともに11年前の自分と出会える機会が
どこかにあるかもしれない。

そう思うと何だかワクワクしてくる。

読書とは筆者の体験を疑似体験できる
タイムマシンのようなものだと私は思っているが、
それと同時に過去の自分に出会うことができる
タイムマシンでもあるのだろう。

この記事を書いていると頭の中に
この曲がグルグルと周り始めた。

今から50年ほど前に出された曲なのに
こんなに今の時代に聞いても違和感がないのは
タイムマシンに乗って今の時代から
移動されたからではないかと疑ってしまうほどである。

残念ながら私は20代後半になって初めて
ちゃんと本を読み始めたので、
それ以前の自分には本というタイムマシンでは
なかなか出会えないかもしれないが、
それ以前の自分にも出会えるよう
タイムマシンにおねがいしたい今日この頃である。



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