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仕事とは一体なにか

今日書くネタは何にしようと
私はネタ帳を開いた。

日常生活でふと気になったことがあると
私はこのネタ帳に書くようにしている。

書いた時には深く考えているわけではないが、
こうして記事に起こしてみると不思議なぐらい
スラスラと考えがでてくるので、
ネタ帳に書くというプロセスを通して
私はどうやら考察しているらしい。

ネタ帳には箇条書きで書いているだけだが
とても不思議なものである。

そんなことはさておき、
今日の記事に私が選んだテーマは
新幹線である。

私の記事を読んでくださっている方なら
「あれ?昨日も新幹線が出てきたような」
と思われるかもしれない。

まさにその通りである。

2日続けて新幹線の話を書くとは
自分でも思っていなかったが
ぜひ最後までお付き合いいただけると嬉しい。

そんな新幹線で私が気になったこととは
何かというと、
車掌さんのアナウンスである。

新幹線のアナウンスは駅を出発したとき、
そして到着する前に行われるが、
基本的に電子音声でのアナウンスがなされたあと、
人間の声でアナウンスが追加される形である。

特に私はいつも意識して聞いているわけでは
ないのだが、
毎回気になってしまうポイントがある。

それが最後に一言添えられる英語のアナウンスである。

「The doors on right(or left) side will open. Thank you」という
ワードはどの車掌さんも必ず言わなければ
ならないらしく、
そのアナウンスが駅に着くたびに流されるのだが
殆どの車掌さんはいわゆる棒読みなのである。

ザ ドアーズオン ライトサイド ウィル オープン
サンキュー

まさに上記のカタカナで書いたような英語を
多くの車掌さんが繰り返すのだ。

いつからこのようなアナウンスが入るようになったのか
定かではないが、
私は最初このアナウンスを聞いた時に
”漸く英語のアナウンスが入るようになったのか”
と思った記憶がある。

私がそう思った頃には既に訪日外国人の人数は
非常に増えており、
海外の人に少しでもわかりやすくして、
Welcomeの気持ちを示すには
やはりアナウンスにも入れるべきだと
以前から思っていたからである。

そのアナウンスが始まったころも
今と全く変わらず、
棒読みのアナウンスであったが、
その頃はなんとなく微笑ましい気持ちで
そのアナウンスを聞いていた。

会社の決定で英語のアナウンスをしなくては
ならなくなって大変だな。

そんな同情のような感情があったのだろう。

だが、それから月日は流れた。

私が認識している限りではあるが、
少なくとも5年以上はこの英語のアナウンスは
なされているはずである。

今の状況はどうかというと、
先ほども書いたようにほとんどの車掌さんが
相変わらず棒読みのアナウンスをしている。

私はそれが何だかとても惜しい気がするのだ。

別に英会話でコミュニケーションを取れと
求められているわけではない。

決まった台詞を決まった通りに言うだけである。

それならば少しでも伝わるように言い方を
練習してもいいのではないだろうか。

もしかすると既に練習されていて
今の状況なのかもしれないが、
少なくとも私にはこのアナウンスに恥ずかしさが
にじみ出ているように思えるのだ。

そんな中、先日出張した際に乗った新幹線では
驚くほど流ちょうにアナウンスをする
車掌さんに出会った。

その車掌さんは驚いたことに
社内に忘れ物をしないように気を付けること、
そして日本での生活を楽しんでくださいと
自分の英語でアナウンスを追加していた。

私はそれを聞いてとても感動した。

それと同時に、
これこそ仕事をするということではないかと
思った。

言われたことだけをするのであれば
それは作業に他ならない。

仕事とは自分で考え、目的をどうすれば
的確に遂行できるかを模索し、
そして実行することである。

英語のアナウンスをしろといわれたから
日本人英語で棒読みでアナウンスをするだけ。

それでは全く作業と変わらない。

アナウンスの目的は乗客に的確に
必要な情報を伝える事なのだ。

的確に伝えるためにはどうしても発音や
言い方が大切になってくるのは
言うまでもない。

先ほども書いたように別に難しいことを
する必要などない。

お決まりの台詞を言うだけにしても
発音の練習をするぐらいなら
誰にでもできる事である。

少なくとも外国人の方に寄り添った
言葉を話そうとしている姿勢が
伝わるだけでも十分に価値があると思うのだ。

今回出張して出会った車掌さんのアナウンスは
何だかそんなことを感じさせてくれた。

電車に何の関係もない私が
こんなことを感じるぐらいなのだから
同乗した他の車掌さんが
このアナウンスに何かインスピレーションを
感じてくれていることを願うばかりである。

今は使われなくなってしまったが、
かつて社内放送に使われていたBGMのテーマは
「Be ambitious」。
大志を抱いて仕事をするのも楽しいものだと
私は思う。

ちなみに私は高校生の頃、
修学旅行に北海道に行ったのだが
飛行機でチーフパーサーの方が
英語のアナウンスをしたときに
私の高校の仲間たちが皆で
拍手をしていた。

偶然私はその方の前の席だったのだが
顔を真っ赤にして恥ずかしがられていたのが
いまだに記憶に残っている。

当時に比べれば英語は驚くほど
ポピュラーになったものである。

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