今年度の通信制高校のスクーリング実施の理由から気づいた、学校と国と地方自治体のこと
私の高校生の息子は通信制高校に所属しています。通信制高校といえば、卒業のために1年に4日だけスクーリングといって、リアルな授業を受けるようになっています。
昨年度はコロナ禍により特例措置が取られました。息子の場合はオンラインが整備されている通信制高校ということもあり、オンラインでスクーリング用の授業を受けテストも受けることができました。
今年度はというと、
スクーリングは実施するので高校に行くように
となっています。これは学校が単独で判断できる話ではありません。国や地方自治体の指示の上で学校が判断することになっているそうです。
通信制高校の場合は特に、高校=地元の生徒というわけではありません。通信制高校は、全国に生徒がいる場合が多いです。学校の体制によりますが、サポート校が全国にいくつかある場合や、そうでない場合で体制は異なります。
私の息子の通信制高校は、九州にはサポートできる場所がないため、大阪で対応になります。
もし、近くにサポートできる場所があったとしても、県をまたがることは避けられませんから、どうしても移動を伴います。
そのリスクを学校は想定していて、年度当初からスクーリング実施について、国や地方自治体に交渉してくださっています。しかし、今のところ実施の指示しかでていないということでした。
学校の先生がどのくらい頑張って動いてくださっているのかを考えると、親が黙っているわけにはいかないと感じました。
というのも、子供たちが不登校になり今年で9年目ですが、学校や行政と交渉し続けて感じていることや必ずと言っていいほど言われたことが
親が動かないと!
です。
つまり、当事者である親が声を上げないと、いくら学校や関係する方が国や地方自治体へ交渉しても動いてもらえないことが多い。
だからと言って、親が声をあげれば動くかというと、そうでもありません。
ここで大事なことは、
学校だけ考えていることじゃない
ということを知ってもらうことです。
とはいえ、親が声をあげることは、とてもハードルが高いと思います。
国の機関や地方自治体。具体的には文部科学省や市役所、教育委員会に声を伝えるって、やったことがないと怖いですよね。
でも、今、緊急事態といいながら、
子供達の学校は普通にやります。そして、スクーリングは遠方でも行ってください。
ただし、何かあっても自己責任で。
というのが現状です。このリスクを1番背負うのは子供たち。そして、親や学校です。
「感染が拡大しているからテレワークを実施してください」と政府からコメントがでているほどの状況です。
でも、学校には普通に行ってください。
というのは、私にとって矛盾しているとしか捉えられず、理解ができませんでした。
最終的に、特例措置は適用されないから卒業するためにスクーリングに行ってくださいということであれば行きます。
それは、息子がやっと学ぶことや将来に目を向け動いてきた、積み重ねてきた時間があるから。
でも、学ぶ環境は「安心」という条件が前提だと思うんです。
だから、「伝えることだけはしよう」と思い、先日、文部科学省に質問のメールを送りました。幸い、お返事をいただきましたが、根本の問題解決はできませんでしたし、最初からできるとも思っていませんでした。
最後に、伝えたことは、最終的には学校に判断を任せますというような対応ではなく、大変な時だからこそ、子供達のために動いている学校を国や地方自治体が支える体制を検討してくださいとお伝えしています。
今回、文部科学省のメールを送ってくださった担当の方が、どこまで理解できているのかはわかりません。もしかしたら、わかっているけど、どうしようもない気持ちで返信してくださっているのかもしれません。
だからこそ、あえて、思いを伝えようと思いました。
保護者からこんな声が上がっているということで、もしかしたら担当の方が動きやすくなるかもしれないので。
実際に、今までの経験で、親からの声があるからと動いたことはいろいろあります。声をあげたからと言ってすべて動くことはありませんが、声をあげることがなければ、何も動かないのは事実です。
大変な時だからこそ、言われたことが自分の気持ちや考えと違う時、きちんと伝えることが大切だと思います。
結局、責任を取るのは自分なので。
厳しいかもしれませんが、これが現実だし、自分で責任を取る覚悟ができれば、どんな結果でも受け入れられると思っています。
これから、自分のこと、家族のことをより一層、自分で考え判断しなければいけない時が来ると思います。
誰かが言っていたからではなく、自分でどうしたいかを考え決断できるようにしたいですね。
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