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汚部屋から脱出したいけど、お金で解決したい人への注意事項

ほんのちょっとの積み重ねが、汚部屋への入口

自分の住んでいる部屋が、足の踏み場もないほど散らかっている、いわゆる「汚部屋」になっていて、どうにかそこから脱出したいと考えている人、多いのではないでしょうか。
これを書いている私も、いわゆる「汚部屋住民」の1人で、日々片付けや掃除のことを考えては、挫けたりしている悩みの持ち主です。
筆者はフリーのライター・編集者なのですが、一昨年まで編集プロダクションと業務委託契約をし、通勤してカタログ編集の仕事をしていました。
カタログの編集というのは、本当に神経を使う仕事で、日々カタログのスペック部分に間違いはないか、目を皿のようにして校正をするのがメイン。
もともと細かいことが得意でない性格なので、時と場合によっては、精神的にかなり追い込まれ、削られ、心身ともにクタクタの日々を送っていました。
そのため、勤務していた5年とちょっとの間、家事らしい家事はほぼ出来なくなっていました。
週に1度はしないと間に合わない洗濯をどうにかこなす以外は、食べた後の食器を洗って片付けることが出来なかったり、掃除機がかけられなかったり、トイレ掃除ができなくなったり。
急須を使ってお茶を淹れても、急須が洗えない。心身ともに疲れ切っていると、そのほんのちょっとができなくなる。
メンタルの調子を崩し、5年ちょっと勤めた会社との契約を解消した頃には、毎日紙皿や割り箸を使って食事をし、部屋を片付けようにも、どこから手を付けたらいいのか、さっぱりわからなくて途方に暮れる、立派な「汚部屋住民」になっていました。

片付けは、健康でないとできないこと

メンタルの調子を崩したのもありましたが、その数年前から体調の異変も感じていました。
寝て起きて、目が覚めると体に痛みがあり、倦怠感があって駅まで10分かからない距離なのに、3回くらい立ち止まらないと歩けなかったりというのが続いていて、何がいけないんだろうと考えたりしていました。
その話はまた別の機会にするとして(こちらにまとまっています)、ともかく、毎日仕事をして帰ってくる頃にはクタクタで、散らかった部屋の中で「もう全部捨ててしまいたいなあ。捨てて引っ越しして、きれいな部屋に住めたらいいのに」とか考えながら、あたためたコンビニ飯を食べる、みたいな日々が続いていました。
多分、すべてを捨ててやり直そうということは、汚部屋住民なら誰もが同じようなことを考えたことがあると思います。
もちろん、経済的にそれができる人はしてもいいんじゃないかと思います。
不用品回収業者に家財道具や生活ゴミの回収を頼み、必要なものだけを箱にまとめて引っ越しをする。
きっと次の部屋では、清潔にキープして暮らすんだ、なんて思いながら。
でも、そんな予算がない場合は、ある程度自分で片付けをしたり、粗大ごみを出したりしながら、どうにか汚部屋から脱出するしかないのが現実です。
思いますが、家事の中でも、片付けをするということは、心身ともに健康でないと出来ないものではないでしょうか。
例えばうつ状態だと、掃除とか家事ができなくなるというのはよくある症状でもありますよね。
心療内科の先生からちらっと聞いたことがあるのですが、やはりメンタルの調子を崩している人の中には、水回りが一切使えなくなるほど部屋を散らかしてしまう人も多いようで、社会福祉協議会に相談して、部屋のゴミを捨てるお手伝いをしてもらった、なんていうケースもあるようです。
自分のように、心身ともに病み気味の体力のない人にとっては、普段のゴミ捨てひとつとってもハードルが高いもの。
心のゆとりが出来て、汚部屋から脱出したい! と真面目に考え始めた自分の中にできたプランは、やはり「ある程度お金で解決しよう」ということでした。
引っ越しはしないまでも、不要品の回収やハウスクリーニングはお金を出してしてもらうとして、部屋を少し模様替えして、気持ちよく暮らそうと思いました。

お金で解決するための現実的なプランを決める

お金である程度解決するにしても、どこまで人の手を借り、どういうふうにお金をかけるか考えないといけません。
まず、自分が考えたのは、部屋に散らかったゴミを捨てるのはもちろんでしたが、壊れた家具の入れ替えや、壊れていた冷蔵庫とガスコンロの買い替えを最初に考えました。
例えば、棚板や背の部分の板が外れてしまい、崩れかかっていた本棚や、引き出しの底が抜けて使えなくなっていたドロワー、どうにかかたちを保っていたCDラックを買い替えて入れ替えよう、とか、ベッドのフレームとマットレスを買い替えようといったようなことから始まり、玄関まで物がいっぱいになっているので、壊れたものを搬出することが出来ず、長年買い替えられずにいた、冷蔵庫を買い替えようとか、ガスコンロが壊れているから買い替えようとか。
必要な家具が壊れていたり、現代生活では必需品でもある冷蔵庫が壊れていたりすることから、生活そのものが破綻していたんだなと、振り返って思うのですが、長年それが普通だったので、麻痺してしまっていたんですね。
もちろんそれらを買い替えるには、部屋の片付けは必須であって、片付けないと家具などを撤去することも難しいので、まずはそこからやらないといけません。
自分が頑張って捻出できる予算は30万円。ゴミや不用品を回収してもらって部屋が片付くのにいくらかかるのか、まずは見積もりを取らなければいけません。

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