見出し画像

#4 Goal Derected Design めっちゃええやん

8月くらいから、フロントエンドの開発と兼業でプロダクトマネジメントの仕事(以下、PdM) を始めました。

そもそも PdM が何をやるのか分からん状態だったのですが、

ユーザーのゴールから考える「Goal Directed Design」という考え方に出会って、「とりあえずこれに従っていくぞ」という気持ちになってます。

今週はその Goal Directed Design について話します。

Goal Directed Design って何?

Goal Directed Design は、Visual Basic の開発者である Alan Cooper 氏が 書いた About Face という書籍で紹介されている考え方で、

ユーザーが達成したいゴールからプロダクトを設計する考え方です。

言い換えると「なぜプロダクトを使うのか」から設計する考え方と言えると思います。

3つのゴール

では、具体的に何を考えたらいいのかと言うと、

About Face では、ユーザーについて以下の3つのゴールを考えるべきと書かれています。

エクスペリエンスゴール
ユーザーがプロダクトに触れるときどのような感覚を得たいのか

エンドゴール
ユーザーがプロダクトで何を達成したいのか

ライフゴール
ユーザーはなぜエンドゴールを達成したいのか

この3つは開発をする上での芯に当たる部分で、この3つのゴールを明確について考えておくことで、

開発するものが導き出されます。

フレームワークはちょっと…

個人的に、今まで「フレームワーク」で考えるのが苦手で少し敬遠していたのですが、

Goal Directed Design に関してはめちゃめちゃ気に入っています。

なぜ気に入ってるのか

気に入ってる理由は沢山あるのですが、ここでは3つにまとめます。

方向性がはっきりする
初めにゴールを考えることで「なぜ作っているのか」が明確になり、開発する際の迷いがなくなります。もしもゴールが揺らぐようなら、開発をストップするべきという判断も出来ます。

実装に囚われなくなる
自分はエンジニアの経験しかなく、かつ、エンジニアと PdM を兼任しているので、つい裏側の実装やデータの構造が発想の起点になりがちです。ゴールから考えることで、よりフラットに考えることが出来ます。

汎用的に使える
プロダクト開発以外でも使えそうだ、と感じていて、何か企画をする時や文章を書く時。またアウトプットする以外でも、ユーザー視点で「自分が何をしたいか」のゴールを考えると面白いことができる可能性が上がるのでは、と考えています。

とりあえず

About Face も全部理解してるわけではないし、プロダクト開発まだまだよく分かりませんが、

Goal Directed Design は、めちゃくちゃしっくりきているのでどんどん実践していこうと思っております。

参考資料

About Face 3 インタラクションデザインの極意 Alan Cooper
Goal Directed Design が紹介されている本。絶版で中古品でもめちゃくちゃ高値。図書館の蔵書で探すのもいいかもです。

#45 About Face 3 — Goal Directed Design | Resize.fm
PdM, Designer, Engineer として経験豊富な方々の考察を聞ける Podcast のエピソード。僕が Goal Directed Design を知るきっかけになりました。

結局のところ、UI/UXって何ですか?vol.3 ROLLCAKE社のCXO、伊野亘輝さんに聞いてみた
ROLLCAKE社のCXOの伊野さんは、Goal Directed Design に影響を受けているそうで、プロダクト開発で何を考えているか語られています。


コラム

文章を書くときも使える

Goal Directed Design が役立つと割と早めに思った理由が、以前雑誌の記事を書いた時に似たことをやっていて「これはいい」と思っていたからです。

当時 Flutter という技術の紹介記事を書いたのですが、まず「読者が何を求めているか」を考えて(ライフゴール)、そこから全て逆算して文章を組み立てていました。

文章におけるエンドゴールは「何を伝えたいのか・何をして欲しいのか」、エクスペリエンスゴールは「読み味・見た目のテイスト」あたりになってきそうです。

ジョブ理論と比較

この記事を書いてる途中に、ジョブ理論とも被るところがあるなーと思いました。

ジョブ理論は「その製品がユーザーのどんなジョブを肩代わりするのか」を考える起点にするような考えだったかと思います。

Goal Directed Design との大きな違いは「体験」について語られていないことかな、と思います。

沢山のソフトウェアの選択肢がある現代において、ジョブを達成できるだけでは競争力で負けてしまうのではないかな、と思います。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?