ユメデアエタラ

年末の法事のときにぽつりと実母が言った、「(ばあちゃんは)夢にも出てこない、出てきてほしいのに」という言葉を思い出した。そういや、私の夢にも出てこないな。

叔母のところには本当かどうかわからないけれど、よく夢に出てくるらしい。そんなに仲が良かったわけでもないだろうに。

しかし夢というのは、たぶん、生きている側の人間の記憶を整理するための脳の活動であり、本当にその人が自分のことを思っているかどうかの指標にはならないだろう。それでも、会いたい人に会えるなら、自由自在に夢を選択できたらいいのにな、とも思う。
…そんなことできてしまったら、なおのこと目が覚めるのが嫌になってしまいそうだけれども。

まあいいか、夢でも会えなくても、私が思い出すたびに2人のところに花でも降っていてくれたら。気が向いたら、夢で会いに来なくてもいいから、さっさと迎えに来てほしい。たぶん行き先は違うけどさ。一瞬でも会えるなら、あのとき間に合わなかった、言えなかったことを言おうと思うよ。2人が死んだあとの、頭イカれてたときのことは知られてないといいな、ドン引きされそう。

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