惜春

春が過ぎていくのを惜しむこと、という意味の言葉らしい。毎年そんな気持ちになっていたけれど、その気持ちに名前があることを知らなかったな。

惜春、今年も春が終わろうとしている。ついぞ花見には行けなかったけれど、花粉を感じながら春の匂いを感じることはできた。鼻水とくしゃみも一緒にやってきたけどね。

来年には長女が小学生になる。次の桜が咲く頃には、ランドセルを背負って嬉しそうにしている彼女を見ることができるだろうか、なんてぼんやり考えている。これからも毎年春が来るたびに、惜しむんだろうな。やってきた春が過ぎて、うだるような暑さにうんざりするようになって、そのうちまた寒くなって。そんなことの繰り返しだけ、感じていられたらいいのにな。



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