見出し画像

【脚本】ダンスプロジェクト「宓」あらすじ

前回記事でダンスプロジェクト「宓」についての大まかな解説をさせていただいたので(ちょっとダンス作品論的な方向に脱線してしまいましたが)、脚本の登場人物とあらすじを載せたいと思います。
解説を読んでいただいた方が作品紹介にあたって「何のこっちゃ?」がなくなると思いますのでぜひ読んでいただければと思います。

ダンス作品として書いた脚本で、各々のやりたい世界観を落とし込んでいますので当然ではありますがこの物語はフィクションであり、史実とは異なる部分がめちゃんこあります。存在しない人も半分くらいいます。
そんなのわかってるわ!ってお声が聞こえてきそうですが一応ね。
そしてこちらは小説ではなくあくまで脚本ですので難しい情報が出てきがちですが、演者が役作りに必要な情報を伝えることが目的ですので、なんだかまどろっこしい説明だなーなんてところはスキップしてください。
設定全無視しても、むしろこのあらすじや人物紹介すっ飛ばしても、本編は十分に妄想力で楽しめる書き方になっていますので。
掲載するにあたってここまで細かい情報はいらないなと思った部分は原稿より改編しています。
歴史好きなお方は一種のファンタジーとしてお楽しみください。


ー登場人物ー


城戸弥左衛門きどやざえもん 
伊賀の郷士であり伊賀流忍者。身分は中忍。
通称「音羽おとわの城戸」。音羽に仕える火縄銃の名手。
凛と恋仲にある。

りん 
歩き巫女であり遊女。
元は武田氏に仕える歩き巫女(くノ一)だが源内と共に織田氏に寝返り工作員として伊賀衆に近づく。

源内げんない 
神事舞太夫しんじまいたゆう(歩き巫女の用心棒であり世話人)。
織田氏の工作員として、凛、市、を動かす。

いち
歩き巫女であり遊女。
凛、源内と共に行動を共にしているが中立を重んじ何処にも属さない。

印代いじろ判官
印代村の住士。
弥左衛門、木三と仲が良く三人でよく行動を共にする。八重に想いを寄せている。

原田木三はらだもくぞう
伊賀の郷士であり伊賀流忍者。身分は中忍。
遊郭にいた夕霧に恋をし身請け人となる。

夕霧ゆうぎり
旅女郎。遊女をしながら放浪し、情報屋をして生計を立てている。
織田に通じていて策略のため木三についている。

八重やえ
伊賀の豪族の娘。弥左衛門の幼馴染であり許嫁。

宮田長兵衛みやたちょうべえ
伊賀の郷士であり伊賀流忍者。
弥左衛門の右腕であり剣の腕は群を抜く強さ。
夕霧に想いを寄せている。

かや
歩き巫女であり遊女。
源内一行の一員だったがある土地で禊祓いを行なった際に人柱となってしまう。




ーあらすじー

 

一五八一年(天正九年)九月。
織田信長は伊賀勢力を恐れ織田信雄を総大将に四万四千の兵で伊賀の国への侵攻を開始した。
織田勢が攻めてくる事を知った伊賀衆は全勢力をあげて織田氏に対抗をするも戦況は悪化の一途を辿っていく。
伊賀の忍の戦術能力の高さに警戒を示していた織田信雄はさらにある作戦を実行していた。
調略を駆使し内側から伊賀の士気を崩壊させる事である。
そこで信雄は「歩き巫女」に目をつけた。
歩き巫女とは特定の神社に所属せず、全国各地を遍歴していた巫女集団であり、甲斐国では武田信玄が情報収集をするための工作員として利用していた”くの一”集団でもある。
織田氏は源内率いる歩き巫女集団に取引を持ちかけ、それに応じた源内は同行者である巫女の凛と市と共に伊賀の国に入り、有力者である伊賀十二人衆に仕える城戸弥左衛門に凛を近づけさせた。
織田方に有益な情報を聞き出すこと、伊賀衆の中に不穏な噂を流し分裂を引き起こさせること、それが凛の務めだった。
しかし凛と弥左衛門は惹かれあい恋仲となってしまう。
戦闘員総勢四千余りの伊賀勢は織田軍の侵攻により次々と拠点を失い、籠城をしていた平楽寺は織田の手に堕ちてしまう。
続く比自山城での籠城戦も厳しい状況が続き、織田軍の総攻撃前夜に伊賀衆は城を捨て総勢で脱出をする。
伊賀の里は次々に焦土と化し、更に凛達が工作を進めていった結果、伊賀衆の分裂は加速していった。
伊賀のほぼ全域が織田軍に占領され、最後の砦として柏原城に千六百人の伊賀衆が集結するも、窮地にさらされた伊賀衆は再び城からの総員脱出を図ろうとしていた。
情報を聞き出した凛は作戦が開始される前に織田側に密告をすべく、城を抜け出し源内に託そうとする。
しかし、そこに姿を現したのは弥左衛門だった。



この記事が参加している募集

私の作品紹介

仕事について話そう

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?