2020年に作った謎解き振り返りなどのまとめ

 本年もありがとうございました。来年もよろしくお願いいたします。
というわけで、今年の振り返りをざっとしていきたいと思います。

 とりあえず2020年、コロナにより他社の例にもれず謎解き事業は冬眠状態に陥りまして、3月に実施する予定だったイベントも延期となり、開催日は未だ決まっておりません。例の少年探偵の映画も同じく延期、大量に作った謎ファイルは行き場を失ったまま1年間倉庫に死蔵される運命となりました。

 とはいえ、謎解き事業自体はぼくの会社の20ぐらいの事業のうちの一つでしかありません。他の事業では巣ごもり需要の恩恵を大いに受けたようで、全体的には大きな影響はありませんでした。しかも会社の中で謎解き事業を行っているのは実質ぼく1人。会場を持ち正社員の方々を数人〜数百人かかえている謎解き事業一本の他社様がクラウドファンディングやオンラインなど血肉を削りながら新たな道を模索しているなか、ぼくのもっている固定費と言えばにんどりさんの人件費と20畳の倉庫代のみ。下手に動くよりも冬眠をしていたほうが傷が浅いと判断してもおかしくはありません。

 というわけで冬眠をしていたのですが、冬眠に飽きて種を撒いたところ、まあよく育っちゃってもう。大晦日にも謎を作るという状況に陥っているわけですがそれは最後の方で。

 とりあえず2020年に関わったものをメモしていきましょう。少ないよ。

■メイドインアビス「奈落の未窟域からの帰還 第1.5階層」
メイドインアビスのコラボの新宿街歩き。とはいえ去年にやったものをクリアファイルやポストカード、おまけ謎をつけてそのまま再販するといったものでした。追加のおまけ謎はKADOKAWAの担当部署の元ナゾメイトの人に「再販ならおまけ謎付けたほうがいいですよねぇ?」ってずっと言ってたら作ってくれました。永遠に変わらないと思っていた場所が変わっていて焦った記憶があります。

■大怪獣ゴメラ VS 仮面ヤイバー 謎解きラリー
ザ年末進行。初心者でも簡単にできる移動の少ないラリー謎。まあ無料だしなあというところで特に言うところはないのですが、相変わらずストーリーをちゃんと書いたので面白かったです(誰も読んでなかった)

■ドラマ「シロでもクロでもない世界でパンダは笑う。」シロクロ迷路
1月ドラマのあらすじを迷路にしてたくさんボケようのコンテンツ。
まだここから読めます。
https://www.ytv.co.jp/shirokuro/maze/

あそびファクトリーというのはハガキ職人の集まりなので、こういうボケ放題のコンテンツはとても楽しいのでまたやりたいです。謎解きを作るときもボケとツッコミと掛け合いの概念があるのはうちだけではないだろうか。コンテンツは明言を避けますが「名探偵コナまみれのあとに熱湯からの再び粉まみれ」みたいな迷路を作りたいですと言ったらスルーされました。

■ヒロアカ「ヴィランズ・ハイドアウト・エスケープ」
 3月にやるはずだったヒロアカの公演です。早めに一旦中止にしたということもあり、まだ謎はできておらず、シナリオ・音声収録・各ステップの構成あたりまではできてました。
 とはいえ、このために描き下ろしのイラストを発注し、イベントで販売する大量のグッズを製造してしまっています。考えた結果、グッズだけが普通に世の中に流通するという状況になりました。すでにいくつかは完売してしまっているため「イベント限定グッズだったのにイベントが始まる前にすでに完売している」という不思議な状況が発生することが懸念されています。ちなみに購入特典の缶バッジは使い所がないためそのまんま積み上がっており、20畳の倉庫を圧迫しています。

■名探偵の謎ファイル
入稿締切とコロナと量産のはざまで毎日状況が変わって大変だったなあ。

ここまでが2020年にリリースしたものの全てです。あとは今年仕込んだもののはなしをします。

■謎ファイル 23種
ちょっともうよくわからない数が仕込まれ始めている。どうしよう。

■謎解き常設小屋企画 あそびファクトリーのあそび場
 2日にオープンするみたいですがあとはコロナ次第ですね。

 常設小屋自体の企画や構想は5年前ぐらいからすでに存在していたのですが、当時の企画は簡単に言うとイベントホールを持つというレベルのものでしたので、さまざまな懸念点、代表的なものを言うと

・コンテンツをずっと埋められるか
・スタッフをずっと確保できるか
・もろもろ行政手続きや免許とか

 などをすべて1人でやれるかな、無理だな、部署レベルの人数がいないと実現は難しいなあと見送られていたわけです。あと、まともに自分たちだけでやると年2億円ぐらい軽く吹っ飛ぶので、現在の事業規模では背負いきれないなんやかんやだったわけです。

 そこで「なんかうちの場所でコラボのグッズショップをやってくれんかのう」というマルイさんからいただいたご相談を最大限に拡大解釈して謎解きゲームのお店にさせていただいたという次第です。

 あそびファクトリーのお店といいつつ、実際の運営母体はマルイさんなので、街歩きの販売店舗さんと同じように、スタッフさんは謎の内容を知りませんのでご注意ください。

 とはいえお店をやるということはすべてのコンテンツをにんどりさんと2人で作りあげねばならぬわけで、ここで謎制作祭りが幕を開けたのです。

<ヒロアカ>担当:にんどり
 ライトめ。作品ファンを謎解き地獄(床に座り込んで紙に延々と文字を書き込む地獄)に落とし込むことはやめよう、お手軽に楽しんでもらえるレベルのものを作ろう、というコンセプトで作られています。2000円なのですが、トートバッグと手提げクリアファイルで1000〜1200円ぐらいの価値があるので800円の謎解きとして考えるとめっちゃ安いなあという感じ。初版分にちょっと訂正入っております。すいません。


<いらすとや>担当:たなか&にんどり
 あそびファクトリーはハガキ職人の集団なので、その能力を全力で詰め込んでみました。「謎解きとはこうあるべきだ」みたいなものを持ってる人はモヤモヤすると思うのでおすすめしません。竹書房を壊した周遊が楽しかった人は絶対にやったほうがいいです。こちらも2000円なのですがたぶんプレイ時間がよくわかんないことになるのでコスパがすごい。あとメッセージカードスタンドがものすごく良いのでぜひ買っていって欲しい。あとまだ作っている最中だったりする。

<ロンパ>たなか
 ロンパと言えばコンテンツに寄り添うあそびファクトリーを決定づけたコンテンツのひとつなわけですが、今回はやりたいことを全部詰め込んでみたので大変なことになっています。ストーリーだけで約1万字、16人+2体のキャラクターが総出演。問題数も公演レベル。こちらは2500円なのですが、見た人全員が「1000円安い」と言っていたのでそういうことなんだと思います。特典のペーパークリップもしっかりしていてかわいい。もう1枚、秘密のカードが付いてきます。

<呪術>たなか&にんどり
 ヒロアカよりほんの少し難しめだけどおおむねライトめの方向性ですが、なんやかんやでなんやかんやな要素が含まれておりますのでコア層にもお楽しみいただける…かなあと思っています。たぶん初期キットの中身を見たときにすべてを理解するはずです。お楽しみに…。こちらは2500円。黒のトートは結構高いので謎解きは実質1200円ぐらいになりますね。初期キットのあいつがそこそこ高かった。

…というわけで、ちょっと価格がバグってしまっているので、たくさん売らないと赤字になってしまうということに今気づきました。よろしくおねがいいたします。

<あそびファクトリーのナゾトキアラカルト>担当:みんな
 はじめて謎解きを遊ぶ人もいるだろうということで、謎解きのよくある流れを詰め込んだ、「ヨクアル謎解きゲーム」を作っています。開店日にはvol.4まで出来ています。紙が3枚〜5枚ぐらい入っていて500円です。慣れてる人は3分以内に解けるか挑戦してみてください。

ちなみに「ヨクアル謎解きゲーム」はヤミネコの「ヨクアル脱出ゲーム/ムリアル脱出ゲーム」のパクリでは?という話がありますが、
http://sickssphinks.hotcom-land.com/work/yokuaru/pc/ ※消失
http://sickssphinks.hotcom-land.com/work/muriaru/pc/

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当時の代表の無策師さんに許可を取りましたのでご報告いたします。

■というわけで
そのほかまだ仕込んでるものがたくさんありつつ、そろそろ謎づくりに戻らなくてはならないので今年は失礼いたします。来年もよろしくお願いいたします。

今後の執筆のモチベーションとなりますので、サポートを頂けるとありがたいです!頂いたサポートは謎解き関連の業界啓蒙やイベント参加などに役立たせていただきます。