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不妊治療とは何をするのか?

35歳から不妊治療をはじめた『かりん』と申します。妊活がうまくいかず不妊治療をしている最中です。
私もそうだったのですが、不妊治療をまだしていない、もしくは検討中の方は具体的にどんなことをするのか気になると思います。
そこで今回は、一通りのステップを経験した私が簡単に説明しようと思います。


不妊治療に入る前に

妊活してるのになかなか妊娠しない場合、不妊治療が選択肢に入ってきます。まずは、近くの婦人科に行き、相談することからはじめます。

一般的に不妊治療を開始するとなると、一般不妊治療からはじめることになると思います。しかし、年齢や持病がある場合は、すぐに体外受精からはじめる場合もあります。そこはお医者さんと十分に相談し、納得した上で治療をはじめるのがいいと思います。

そして、納得したら不妊治療の開始です。まずは、不妊治療の第1段階である『一般不妊治療』から説明します。

一般不妊治療

一般不妊治療とは、一個の卵子を大切に育てて妊娠を目指す方法です。種類は2つあります。

タイミング法

タイミング法は、その名のとおり排卵時期を予測・特定し、排卵直後に性交渉を行う方法です。 一般的なセックスと変わりませんが、排卵時期を市販の検査薬または婦人科で特定してもらう必要があります。

市販の検査薬はドラッグストアや通販で販売しています。値段は12回分で2~3千円くらいなのでそこまで負担にはならないと思います。

婦人科に通院して特定してもらう場合は、月に2~3回通う必要があります。たしか月2回までのエコー検査は保険適用で、3回目以降は100%の料金がかかりました(2023年10月時点)。たぶん日本在住の日本国籍の方は同じ運用になるのではと思います。正しい情報については、ご自身がお住まいの自治体に問い合わせるのがいいでしょう。

体への負担ですが、排卵を特定する以外はただの性交渉なので、旺盛な方はたくさんしましょう!命中率が上がります。

一方、義務感で精神的にしんどくなる方もいるでしょう。特に男性はそういう面で繊細なので、一時的にEDみたいな症状になるかもしれません。そうなった場合、すこし話し合いをしたほうがいいかもしれません。あまり追い込むと余計に症状が重くなるので、相手の気持ちに寄り添うのが重要だと思います。私たちも直面したことがあるので最初の難関かもしれません。笑

人工授精

人工授精は、あらかじめ採取した精子を排卵直後に子宮内に注入し、妊娠を促す方法です。男性側から精子を専用容器に出してもらい、細いチューブを使って子宮内に人工的に精子を入れます。

タイミング法を6回試しても妊娠に至らない場合、人工授精に移行することが多いです。人工授精の場合、月に2~4回ほど婦人科に通う必要があります。人工授精当日は、保険適用で7,000円〜8,000円ぐらいでした。これプラス毎回の通院費+エコー代がかかります。月1で人工授精するので、これが積み重なると結構な金額になります。家計によっては、結構負担が重いかもしれません。

体への負担は、人工授精当日に子宮内にチューブを入れるのですが、私の場合これが痛かったです。表現するのが難しいですが、すーっと血の気が引く感じの痛さで、細い管に針金を入れている感じがしました。ですが、痛みの割に出血もあまりなく、術後1分ほどで立ち上がれましたw個人差があると思うので、あまり深く考えないようにしましょう。

男性は、人工授精当日に精子を出してもらいます。私の場合、クリニックの方針で自宅で採取しました。施術時間の1時間前に提出し、1時間かけて培養します。男性側は時間を指定されて精子を出さないといけないので、プレッシャーに感じてツラいかもしれません。

クリニックによっては、クリニック内の個室で採取することもできます。これを月1でするので、女性も男性も月に1回は午前か午後休を取らないといけません。女性は通院するのでもっとですね。地味に大変です。

そして、人工授精を6回やっても妊娠に至らない場合、さらに上のステップの体外受精をはじめとする『生殖補助医療』に移ります。

生殖補助医療

生殖補助医療とは、体外受精をはじめとする不妊治療のことをいいます。一般不妊治療は地元の婦人科でもやっていることが多いですが、体外受精は技術力がいるので専門のクリニックで行うことが一般的です。

体外受精は①採卵し②体外受精を行い③胚を子宮に移植する工程にわかれ、これで1サイクルになります。1サイクルでうまくいく人もいれば、何サイクルも繰り返して妊娠する人もいます。

まずは最初のステップである、採卵からはじめます。

排卵誘発法(卵巣刺激法)

排卵誘発法は、排卵誘発剤を使って卵巣に刺激を与え、質のいい卵子を一定数確保することをいいます。体外受精の前段階で、一度に数個から十数個採取します。

刺激しすぎると、卵巣が膨れ上がり胸やお腹に水が溜まったりする卵巣過剰刺激症候群(OHSS)になることがあるので、主治医の診察で排卵誘発剤の量や回数を調整します。

採卵の1週間前から自宅での自己注射がはじまります。最初は緊張しますが慣れてくるので大丈夫です。お腹の皮下脂肪部分に針を刺し排卵誘発剤を打ちます。私の場合、皮下脂肪が厚いのか痛みはありませんでした。笑

採卵当日、女性は1日休みを取った方が無難です。私のところは、施術は10分ほどで終わりました。部分麻酔をしましたが、部分麻酔をする時に鈍痛がありました。私も先生とモニターを見ながらリアルタイムで採卵状況がわかるのですが、卵巣に針を刺すときは麻酔が効いているのか痛みはありませんでした。痛かったらどうしようと当日はめちゃくちゃ緊張していましたが、先生の腕がよく痛みはそれほど感じなくてよかったです…。

男性側は特にすることがないので、帰宅したら奥さんを労ってあげましょう!

体外受精

体外受精はその名の通り、精子と卵子を体外で受精させ、その受精卵を子宮内に戻して妊娠を促す方法です。

そして、精子と卵子を体外で受精させる方法も①ふりかけ法と②顕微授精の2通りの方法に分かれます。

  1. ふりかけ法:卵子に精子をふりかけて、受精を促す方法。

  2. 顕微授精:運動良好な精子を選抜し、ガラス針を使い卵子に注入する方法。

私の場合、夫の精子の量が少なかったので顕微授精を行いました。顕微授精でも産まれてくる子供に影響はないので大丈夫です。また、顕微授精の方がふりかけ法より受精する確率が高いようです。

そして、その受精卵を子宮に戻すのですが、クリニックの方針で受精卵を胚にまで育ててから子宮に移植しました。受精卵が細胞分裂を起こし、2細胞以上になると『胚』と呼ばれます。そして、その胚を子宮に戻すのにも①新鮮胚移植と②凍結胚移植の2通りの方法があります。

  1. 新鮮胚移植:採卵した卵子を胚に育て、その周期で移植する方法。

  2. 凍結胚移植:一度胚を凍結し、別の周期で移植する方法。凍結胚移植の方が若干着床率が上がるデータがある。

私の場合、事前の子宮鏡検査でポリープが複数あることが発覚したので、2ヶ月後に手術を予定していました。そのため、必然的に凍結胚移植になりました。ですが、手術がなくても凍結胚の方が着床率が上がるので、いずれにせよ凍結胚移植にしていたと思います。このポリープ摘出手術については、また改めて書きますね。

これらの工程を経て、やっと子宮に移植することになります。妊娠するまでにもいくつもの難関を乗り越えなければならないので不妊治療は大変です。体力と根気、経済的な余裕、職場の理解と、不妊治療って結構ハードルが高いです…。

おわりに【いくつもの奇跡が起こって…】

不妊治療というのは人の手を加えて子供を宿すということで、このサイクルを一通りやってみて、いくつもの軌跡が重なって赤ちゃんが産まれてくるんだなぁ〜と身に沁みて感じました。

いかに自然妊娠で子供が産まれてくるのが軌跡なことか痛感しました。いや〜、ほんと人間の体ってすごい!

今回はざっくりとした不妊治療の過程を説明しました。このブログでは私の実際の不妊治療体験を備忘録として残しています。興味を持たれた方は、自己紹介記事も書いているのでご覧くださいね〜!

それではまた〜!


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