見出し画像

【5/29告知】#貧学生4 田宮虎彦「絵本/落人」



平原演劇祭2022第9部 演劇前夜「絵本/落人」
5/29(日)12:00-15:00
店蔵絹甚2階(埼玉県飯能市本町2-2、西武線駅から徒歩10分)

1000円+投げ銭
出演:くわたさとみ、高野竜


さあそろそろ佳境に到達しようとしている田宮虎彦の黒菅シリーズその9と貧学生シリーズその4の二本立てになります。

この2か月ほどで上演してきました貧学生1-3はいずれも比叡山ふもと琵琶湖疎水の奥の下宿で暮らしと格闘する高校生の日々でしたが、からくも大学生となれたため上京し、裕福な青山・麻布・六本木の裏町にあたる、貧民たちの集住する霞町(上記写真。また以前「駈込み訴え」を公演したあたりです)でまたしても生活費と学費を工面するため心をすり減らしていくお話。時はまさに満州事変の翌年1932年で、あらゆる意欲を特高たちがすり減らしていく絶望の時代の入り口です。本シリーズは最終話6でついに自殺を思いたち足摺岬に向かう主人公の話になっていくわけですが、最終話で両シリーズの融合が起きるという仕組みになっています。そして驚くべきは本篇においてさえ、黒菅を滅亡に追いやった山崎剛太郎の別件の悪事で滅ぼうとしている人々が出て参ります…。

黒菅シリーズは遠野と横手・角館のイメージをダブらせ戊辰戦争を描いた11連作ですが、本篇9は小藩黒菅の武家3000余名が全滅するなかたったひとり藩を棄てて逃亡する主戦派山崎剛太郎ひとりをしつこく追いかける物語で最高です。私は本篇が大好きですので今回と次回、2公演続けて上演するつもりです。また、その11に当たる「足摺岬」にいたってもなお彼の悪事は暴かれ続けるという、もうなんというか最高ですw 

2作合わせますと2時間強の上演になりそうです。余興のような新作発表もありえますので終演は3時頃とお考えください。

公演地は3/20に使いました同市の会場とおなじく、養蚕関係の施設を再利用したもので、こちらは文化財に指定され、1階部分は建物自体が展示されている扱いで、無料にて見物もできますのでぜひどうぞ。上演はその2階にて行います。

梅雨入りが早く、当日の天候は分かりませんが、野外上演シーンはないので特別な装備は要りません。電車は西武池袋線が池袋-飯能直通で50分程度です。高田馬場から西武新宿線利用の場合は所沢乗換、JR八高線利用の場合は東飯能乗換になります。マイカーはコインパーキングになると思われます。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?