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すこしヘンな話

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2022年9月の記事一覧

小説はある意味自己啓発書なのでは

最近読んだ『地に足をつけて生きろ!』という本の中に、「小説を読め 自己啓発書や伝記を読むな」という章がある。 ざっくり要約すると、「自己啓発書や伝記は自己中心的で、自己を進歩改善すれば全て解決とでも言わんばかりだが、世の中はもっと多神教的で複雑だから、小説を読んで複数の視点視座を学んだ方がいい」といったものだ。 その詳細については本書を読んでいただければいいが、この部分を読んでひとつ思ったことがある。それは「むしろ小説こそが真に自己啓発できる本なのではないか」というものだ

忘却力

忘却力——忘れる力ってあるのかもしれない。 意味合いとしては「人事を尽くして天命を待つ」に近い。 気にするだけ無駄なことって多い。 たとえば試験の結果。もう試験をやり終えたのなら、そこからいくら考えようが合否はすでに決定している。答え合わせができるなら結果がどちらかもすぐに知ることができる。 たとえば投資の結果。(いつ)上がるか下がるかは予測できるものではない。コロナショックが起きること、またそれでとてつもなく株価が暴落し、しかし短期間で史上最高値を叩き出すまでに回復するこ

もしビットコインが無価値になったら、ビットコイン自治区的なものを作って暮らすのはどうか

ここで言う無価値とは、あくまで対フィアット通貨(円とかドルとか)的にだ。 しかし仮に1BTCが0円になったとしても、ビットコイン自体がなくなるわけではない。1BTCは1BTCとして厳然とそこにある。そしてビットコインは通貨として使える。 ならば、持っている人達(ビットコイナー)の間で、通貨として使用すればいいのではないだろうか。そうすればビットコインは少なくとも(ビットコイン経済圏内に限るが)資産として有価値を保つことができる。つまりその意味では破産者はいなくなる(狼狽売りし