見出し画像

「コロナはつらいよ」

ついにコロナに感染した。
2月に入って、勤務先の病棟でコロナ陽性患者が出た。
私も関わっていた患者だったので、いや〜な予感はしたけど、やはり数日後に私も風邪症状から始まって、発熱、倦怠感と症状が続いた。

勤務先でもらっていた、簡易の抗原検査キット(れっきとした医療機関が簡易のキットなんか使うなよと言いたいところ)で調べたけど、2回とも陰性だった。

私は、キイトルーダの副作用で副腎機能が低下していて、毎日コートリルという薬でステロイドホルモンを補っている。

体調が悪い時、発熱がある時など、健康な人なら自身でホルモンを分泌してストレスに闘うところが、私には闘うホルモンが出ないため、コートリルの量を増やして助けあげないといけない。

発熱があった時点で倦怠感も酷かったため、すぐに治療に通っている病院に電話した。
コロナ疑いの患者は来院を控えてくださいと言われるかと思ったのに、すぐに診察に来てくださいと心強い返事をもらって、今度こそタクシーに乗って診察に向かった。

これで人生2回目、休日の救急外来。
また来てしもた〜(涙)。
急外の担当医と研修医の先生方が丁寧に診察して下さって、PCR検査の結果しっかりコロナ陽性が出た。

医師が「Hejinさんは重症リスクがあるので、パキロビッドというお薬を5日間飲んで下さい。」と言われた。
そうやった・・・
私は重症リスクのある患者だったことを思い出した。
健康なおばちゃんではなかった。

そして、コートリルの量の指示をもらって週明け、内分泌内科を受診できるようにしてもらってその日は帰宅した。

週明け月曜日、内分泌内科の主治医に、「コロナになってしまいました、とほほ。」と診察室に入った。
先生は3月いっぱいで転勤されることになっていて、先週お礼を言ってお別れしたばかりだったのに、またお会いすることになってしまった。

そして診察日でもないのに、しかもコロナ感染中の私の診察を快くして下さった。
コートリルを増やすことを不安がる私にいつも「普段生理的な最低限の量しか使ってないから、まだ増やしても大丈夫ですよ。しんどかったら1錠増やして飲んで下さい。」と言って安心させて下さる。

思い返せば去年の4月、副腎から全くホルモンが出なくなってバタンキューしてから、入院するたびに病室を訪ねてくださり、落ち込んでいる私に、キイトルーダの副作用で副腎機能が低下した人は、キイトルーダがよく効いているから5年生存率が100%なんですよとデータを見せて下さったり、いつも励まして下さった。

乳がんの治療が終わっても、副腎のフォローは一生続くので、実は乳腺外科よりも内分泌内科の方が長い付き合いになる。
最初から私をよく知って下さっている先生が変わるのはとても寂しい。

休日にコロナの私をよく診て下さった先生方や、診察日でもないのにわざわざ診て下さった内分泌内科の先生のおかげで、日に日に回復していった。
「何か変わったことがあればいつでも電話してくださいね」
「診察しますから、すぐに来てください」
と、心強い。
また改めて、私に関わって下さる医療関係者の方々に感謝の気持ちでいっぱいになった。

1週間の寝たきり生活を経て職場に復帰。みんなに大丈夫?大変やったねと声をかけられた。

「良くなりましたよ!
私には●●病院がついてるから!!」


と、ない胸を張ってみた。

それにしても、パキロビッドの苦くて高いこと・・・

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?