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脱サラ×学生はどう生きるか

会社を退職し、自分の服作りやブランド作りにむけた準備を主軸にする生活から、半年ほど経ったので今の状況を少し振り返ってみる。

初めての人に自己紹介をするとき、今の自分を何と言ってよいか少し戸惑い、「バイトやフリーで仕事しながらファッションの勉強してます」と話す。

なんともハッキリしない身の上になった今、早くデザイナーやクリエイターと、自信をもって何者であるか名乗れるようになりたいと思う。

さて、自分が今の選択をした理由。
あとで見返したときに原点に立ち戻れるように、その時の自分なりに最善と思われる選択したのだと自信を取り戻せるように、少しメモしておく。

学生として

まず、昨年から通っているファッション学校。
これは引き続き週1回の社会人・ダブルスクール向けコースに通うことにした。

1つ目の理由は、学費。
年間150万円ほどの授業料に加えて、服作りの生地代や資材費、日々の生活費も賄わなくてはならない。
貯蓄も少なくない額が減るだろうし、制作や課題に時間、自分の気力・体力を考慮すると、バイトをするにもなかなか十分に稼げるほど出来そうにない。

きっと常にお金のことを気にしながら、生地代もケチりながら制作するようになってしまうのではないか、それならば、そのお金をブランド作りの資金に充てた方がいいように思い、引き続き週1コースに通うことにした。

2つめの理由に、学校に通う目的。
学校の授業は、服作りやファッションへの理解を深め、技術を身につけさせ、学生の創造性や表現力を高めるためのものだから、必ずしも=ブランド設立やビジネスに直結する授業ばかりではない。

デザイナーとしての表現力や技術をもっと向上させたいという気持ちももちろんあるが、今の目的はやはり、小さくても自分のビジネスをスタートさせることに設定し、そういうことを学んだり知ったりするために時間を使おうと思った。

日々の生活スタイル、仕事など。

この春から知人の勤める会社にいきはじめたため、週3日はその仕事、週1は学校、残り週3日は自分の時間、というスタイルとなった。

仕事内容は、アパレル製品の検品やアシスタントが主で、難しい作業はないが、一般的なアパレル製品が作られる流れを知ったり、仕様書の書き方などを知れるのは勉強になる。
また、企業デザイナーさんの働き方も知ることができたし、工場とのやり取りの感じが垣間見れるのもよかった。

学生からいきなり起業したり素人だけど勢いでブランド始めましたという人もいるけど、自分はやっぱり前例から学んだり学習して出来るようになるタイプだから、実務を見るというステップはよかったかもしれない。

あと、退職当初は、お金が尽きるまでは仕事をせず、服作りやブランド作りに全ての時間を使おうと思っていたけど、やっぱり外にでる時間があった方が生活リズムを整えやすいし、メリハリが生まれた。

やはり人間は適度な外部との関わりと、それによって生まれる緊張感がないとダメなのだ。
自分のような、誘惑に甘く人にも自分にも優しいがモットーの人間には、完全なストレスフリーは怠惰しか生まない。という学び。

服作りやブランド作り

残り週3日。ここをどう使うかが勝負所である。
正直いって、やっぱりみっちり週5で学校に通った方がよかったのではないかと何度も頭をよぎる。

自分1人で服をつくってみても、クオリティは高くないし時間は死ぬほどかかる。そして孤独。

学校に通ってクラスメイトと話したり、がつがつ色んなアイテムを作れるようになった方が有益だったのではないかと。

デザインにしても、服の構造や生地について、やればやるほどもっと知らなければならない、と思うことがどんどんでてくる。
でもまあこれは学校に通わずとも、お店で実物をみたり、ネットでリサーチしたり、仕事の機会にみるなどすることもできる。
結局は、孤独に耐えられるかどうかなのかも。

ただまあ、そんなこんなで悶々と思ったところで、自分に出来ることは今ある時間と技術で服を作るしかない。クヨクヨしながらもやってみてわかったこともあった。


・自分の世界観を表現できた!と思うデザインも、ブランドとして売っていくという観点でみると必ずしもよいとも言えないこと。(日常着るファッションブランドとしてという意味で)

・服1着を単品作りするのと、ある程度量産化を見越して作るのとでは服の作り方も全然違ってくる。というか変えた方が効率的。

・結局のところ、誰にどういうシーンで着てほしいかをしっかり想定するのが大前提(コンセプトに繋がる)もしくは、着てみたいと思ってくれる人がどういう場面で着たいと思うのか深掘ること。

・それによって、実は自分が思っている設定とは別の設定にした方が、自分らしさや良さを活かせる可能性もある
(自分の場合、日常使いできるワンピースと思っているけど、もっと振りきってドレスやオートクチュールのような一点物の服とするのもアリなのか…)

・これを決めた上で、自分なりの世界観をどれくらいの濃度で味つけしていくかがデザイナーの腕のみせどころなのかも。

・自分の技術とスピードには限界がある。(どんなに丁寧に作ってもそうすぐにうまくはならない)

以上のことを踏まえ、個人のデザイナーズブランドとして日常で着れる服をお客様に売っていくというスタイルでやっていく場合を考えると、デザインも少し見直した方がいいかもしれない。という結論に今至っている。
また、作り方は時間をかけた割にはクオリティが低い、ということになっているため、ここに節約した分のお金をしっかり使うべきか(がしかしお金を使うのはやはり怖い。。)

まとめ

この原稿を書き始めた当初(4月中旬)より、書き終わった今(5月初頭)の方がモヤモヤは晴れていて、ん、まあ結構いいんじゃん?みたいな気持ちになっていることに気づいた。
いいんじゃん?というよりダメではないんじゃね?という感じ。

それはこのnoteに、迷っていたこと、迷ったなりにやったこと、それのおかげで気づいた事を書きながら整理できたからだと思う。

また、自分が選んだ道を自分で正解にしていくしかないのであるが、何が正解となるのかも何を目指したいかで変わってくるということもわかった。

自分の場合、日常でも着れるけど少しスパイスの効いたワンピースやドレスを、個人ブランドとしてお客様に届けていきたいということ。
まずこれはブレずに設定しておこう。

その上で、ビジネスとして早くスタートさせたいなら生産の仕方やお金の回し方を学ぶ、技術を磨きたいならスクールに通う、などその時々で判断していけばいい。ふむ。

また迷って自信がなくなりそうになったとき、このnoteを見返して、自分がどう考え判断したか、このときちゃんと考えてこの選択をしたんだと自分を励ませるように、ここに記録しておく。

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