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バツイチはモテる

バツイチはモテるは本当だと思う。知り合いにバツイチが何人かいる。みんなそれぞれ離婚の原因はあれど、バツイチというだけでちょっととっつきやすいというか、ハクがついているというか、焦りがなくて余裕があるように見えるというか。先日赤ワインのシラーが好きだという素敵なお客さまが来てくれて、グレイの髪にちょっと青みがかかった瞳の色が綺麗なんだけど、いつもバツイチであることを忘れるほど格好いい。「ちなみに離婚の原因は…」「うーん、なんだろね、帰ったらいなかった」にこにこサラッと答えるその人は、穏やかで落ち着いていて不思議な雰囲気。今は再婚していて、今度夫婦で台湾へ旅行をするらしい。年を経ても旅行をするっていいよね。

わたしは祖母が生きているうちにお店をだすのが目標だったので、それが叶って嬉しい。もちろんわたしの力なんて塵で、周りのおかげでこうしてお店をやっていけてる。大病をした祖母が今生きているのは奇跡。海外旅行が好きで、イタリアだかフランスだかの画家と付き合って自画像を描いてもらった祖母(の絵は、今は権利を譲った、元は祖母の店に、飾ってある)が、行きたいけどまだ行ったことのない国がスペインだ。次の目標は祖母が生きているうちにスペインへ連れて行くこと。お酒とタバコはもう一切しないという祖母は、その代わりなのかよく食べる。元気なのである。だけどしょっちゅう手術をしているというから、心配なことに変わりはない。早くスペインに連れて行こう、わたしだってまだ行ったことのない国。

祖母と海外には小さい頃よく連れて行ってもらっていた。ハワイ、オーストラリア、大人になってからはカリフォルニア。「食べたことないもの食べてみたらいいじゃない」と新しいものに意欲的な祖母は、ぽんぽんと目新しいものを買い物カゴに入れては挑戦していく。こういう好奇心が、生きるエネルギーのひとつなんだと思う。

どうか生きているうちに一緒にまた飛行機に乗りたい。わたしがエコノミー症候群にならないのは、祖母が数時間おきに、機体の後ろやトイレの前でストレッチをしているのを見ていたからだと思う。当時は一緒にいるのが恥ずかしかった(スクワットとかするんだよ!)けど、今ではわたしもガンガンやっている。なんなら1時間おきに立ってストレッチしまくっている。

今度は一緒にストレッチしようね。だから一緒にスペインに行くまで元気で過ごしてね!



嬉しい!楽しい!だいすき!