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黒澤・トリアー・ヘプタポッド【思い出の映画で自己紹介】

 はじめましての人も、
 前から知ってる方も、
 ごきげんよう。

 偏光です。

 こちらの企画に参加します。↓

(文字数:約1500文字)


 とは言えだ。

 本気で好きな映画を選んでみたところ、
 三作品じゃ効かないくらいズラズラ出てきて、
 それぞれに語り過ぎて行数が長くなったので、
 やはり一作品ごとに記事にしたい。
  → 結果3月17日までに、
   あと8作品を記事にします。

 という事でこの記事では、
 あくまでも「自己紹介」と考えて、
 私個人の「思い出」を基準にした、
 3作品を選びましたよ。


友達なんぞいなかった父

  『椿三十郎』
    1962年 東宝 黒澤明監督
      三船敏郎、仲代達也、加山雄三

  九州は陸の孤島の農村で、
  読書好き映画マニアなんぞ父だけだ。

  誰とも話が合わなかった人生なので、
  容姿に人格は否定し続けた次女だけども、
  本や映画に興味を示している様子は、
  嬉しくてたまらなかったに違いない。

  図書館には毎週連れて行ってくれたし、
  古今東西の名作映画を教えてくれた。

  その中でも文句無しに、
  隅々まで面白かった一本。

  どこの誰とも知れず、
  思い付きで『椿三十郎』と名乗る剣客の、
  痛快娯楽チャンバラ活劇。

  襖にのの字を描く三十郎まで覚えている。


激しく滅入ったクリスマスイヴ

  『ダンサー・イン・ザ・ダーク』
    2000年 デンマーク
    ラース・フォン・トリアー監督
    ビョーク、カトリーヌ・ドヌーヴ

  なんで私はよりにもよって、
  クリスマスイヴに一人で観に行ったかね。

  その辺を歩いている男に声かけて、
  ひと晩弄ばれて山にでも捨てられよっかな、
  ってくらいに、
  とことんまで気が滅入った。

  そのくらい素晴らしい映画だ。

  私にとって「素晴らしい映画」とは、
  観客の情動まで長年に渡って支配するもの、
  を意味する。

  徐々に視力を失っていく主人公、セルマが、
  辛過ぎる現実から逃避するため、
  時々脳内をミュージカルに作り替える話だが。

  中でも『I‘ve seen it all』は、
  間違いなく映画史に残る。

全てを見たのよ 暗闇も見た
これ以上を望むのは 欲張りというもの

『I‘ve seen it all』サビの歌詞を偏光訳

  ……なんて嘘っぱちだよセルマ!!(大号泣)

  泣け! 嘆け隣にいる彼氏候補に喚き散らせ!
  ミュージカルで己の脳まで、
  物分かり良くごまかしてくれるな!

  その晩は金が無かったが、
  後にサントラCDも入手した。

  ビョークにもどハマりしたが、
  もちろんカトリーヌ・ドヌーヴも、
  いい味を出している。


夫婦揃って解読できたい

  『メッセージ』
    2016年 アメリカ
    ドゥニ・ヴィルヌーヴ監督
    エイミー・アダムス、ジェレミー・レナー

  夫婦で観に行って夫婦ともにハマった。

  今もハマっていて夫婦で、
  岡田斗司夫さんの考察動画とか観てる。

  ばかうけそっくりな宇宙船がやってきて、
  世界各国の学者達が交信を試みる話で、

  何ヘプタポッド達のあの言語、
  めっちゃ解読できたいんだけど。

  主人公達のコミュニケーション成立過程も、
  めっちゃ言語学に比較文化学的な、
  向学心を刺激されまくるんだけど。

  解読できたら全てが分かっちゃって、
  怖いという感覚すらも分別できちゃいそうで、
  めっちゃ恐ろしいけど、
  そこがまた面白い。

  まさしく彼らは武器を持って来たんだよ。


以上です。
ここまでを読んで下さり有難うございます。


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