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映画『すみっコぐらし』

 はじめましての人も、
 前から知ってる方も、
 ごきげんよう。

 偏光です。

 Pixivで公開してきた小説以外の文章を、
 noteに移して行きます。

 Pixivでの初出:2020年1月27日

(文字数:約1000文字)


 行って来ましたよええ。
 子供連れに紛れて、
 成人式も2回過ぎた大人二人で。

あらすじ:
  まめマスターの喫茶店で、
  不思議な絵本を見つけたすみっコたち。
  絵本の世界に吸い込まれて、
  最初に入り込んだのは桃太郎の世界。

  絵本の世界の住人たちは、
  すみっコたちの都合も聞かず、
  ぐいぐい物語を進めようとするのですが、

  おなじみのイヌ、サル、キジ、
  に続いて現れたのは……、
  ひよこ?

  どこから来たのか分からない、
  思い出せない、
  なかまが欲しい、
  そんなひよこのおうちをみんなで探してあげることに。

さすがのヨーロッパ企画クオリティ。
(脚本は角田貴志さんです。)
ファンの予想を少しばかり上回りながらも、
期待は一切裏切らない仕上がり。

原作者よこみぞさんの希望もあって、
ナレーションで話が進む。
つまりすみっコ達はしゃべらない。
そうだろう。
動いてしゃべる事が必ずしも、
映像化に求められているわけではない。

評価サイトで五つ星中四つ、
最高で4.7を見たのもうべなるかな。
ファンしか見に行かないし、
ファンにはたまらない。

すみっコたちはそれぞれの
キャラクターに応じた(適しているわけではない)
世界に飛ばされて、
そこの主人公になる。

とんかつ好きとしてはもう
配役が決まった瞬間から激ウケる。

やがて明らかになってくる、
ひよこの正体にオチ、
すみっコたちがじゃあどうするかまで、
正直大人の目線には何もかもがお見通しだが、
それで良いのである。
むしろそれが良いのである。

本好きたるもの一度は妄想したものだ。
「本を閉じている間、
 彼らは一体どう過ごしているのだろう?」

大人に聞いたとて、
それどころか本好きでもない子供に聞いたとて、
「そんなの紙にインクがのっているだけ」
としか返されないのだが。

本好きの脳内には確かにその世界があって、
本を開けばいつでもお気に入りのお友だちと遊べるのだ。
最後にすみっコたちが施すひと工夫が実に良い。
そしてそれが最も重要な事だったりする。

本の世界と現実は異なる。
そこははっきりと分けなくてはならない。
現実を見詰めるためと言うより、
本の世界を大事にしたいがために。


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