はじめましての人も、
　前から知ってる方も、
　ごきげんよう。

　偏光です。

（文字数：約1000文字）

　　チームにせよグループにせよ、
　　何かしらのプロジェクトにせよ、

　　きちんと機能した上で、
　　長く続いている集団があったなら、
　　そこには必ず一人以上の、
　　善人がいる。

　　（注：集団にとっての「善人」であって、
　　　　　「善い人」かどうかとはまた別。）

　　そうした人物を私は、
　　「この集団の良心」と心得て、
　　推しとはまた別に心からの敬意を払っている。

　　例を挙げるならそれは、
　　TMネットワークにおける木根尚登さんであり、
　　YMOにおける高橋幸宏さんであり、
　　LUNA SEAにおいては言わずと知れた真矢さんであり、
　　MALICE MIZERにおけるKamiさんだ。

　　知らない方には誰だよ、
　　と鼻白むだろう人名を列挙して申し訳ないが、
　　Kamiさんがくも膜下出血で急逝した際には、
　　私は実際に泣いたので、

　　自分が全く知らない人物にもファンはいて、
　　訃報に接した際には涙を流しているという事実には、
　　心付いておいた方がいいと思っている。

　　それはともかく「良心」は偉大な御方だ。

　　地味だったり適当にあしらわれたり、
　　いじられポジションだったりする事も多いが、

　　推しが在籍している集団に対しては、
　　ファンないしはマニアたるものゆめゆめ、

　　他のメンバーがやっているごとく、
　　あたかもメンバーに入れたかのような気分で、
　　「良心」的存在の御方をいじるなど、
　　あってはならない。

　　カメラが回っていない時点での、
　　常日頃からの敬意があってこその、
　　ステージ上のイジリは成立しているからだ。

　　有難い事に、
　　推しが在籍する集団に対しての、
　　「良心」を見極める訓練は、
　　一般人による社会集団に対しても応用が効く。

　　たとえ表面上の力は、
　　リーダーや技術者トップが発揮しているように見えても、
　　人脈やコミュニケーションといったソフト面においては、

　　「あの人が機嫌良さそうだから大丈夫か」
　　「あの人が気に入ってそうだから信頼できるか」
　　といった「良心」的御方が醸し出す雰囲気に、
　　左右されていたりもするのだ。

　　しかも、
　　「良心」的御方に対して、
　　媚びは効かない。

　　恐ろしい事であると同時に、
　　だからこそ「良心」的御方なのだが、
　　敬意をもって誠実な態度をお見せする以外に、
　　術は無いのである。

　　では「良心」的御方が、
　　どこにも見受けられない集団は？

　　近いうちに消滅する。
　　貴君も可能であるならば、
　　口をつぐんでフェードアウトせよ。