はじめましての人も、
　前から知ってる方も、
　ごきげんよう。

　偏光です。

　細かい事はどうだっていいんだ。

　あのちゃんがホンマに、
　超絶ド級に心底可愛いんだから、
　しょうがないんだ。

（文字数：約2500文字）

♪とりあえずポップなビートで逃げ出したい

　　毎年紅白歌合戦は録画しておいて、
　　後ほどじっくり堪能する。

　　何でかって、
　　今年は特に酷かったのだが、

　　年越しは迎えたいけど今眠いから少し寝る、
　　と30分ばかし仮眠していた配偶者が、
　　起き出してからあからさまに不機嫌になって、

　　「俺紅白の雰囲気大っ嫌いなんだよね」と、

　　私が毎年録画している事も、
　　知っていてなお宣いやがるほど、
　　そもそも紅白を観る習慣が無いからだ。

　　ジャズとクラシックを産湯のように浴びて育ち、
　　冨田勲とUKロックをこよなく愛し、
　　「ミレパよりジャコパ」とかほざく、
　　配偶者にとって、

　　大晦日にまで是非とも観たいアーティストなど、
　　毎年出場しない事が明らかな紅白に対する、
　　その悲しみはまぁ分からん事もないが。

　　それがために配偶者が家にいない間でなければ、
　　私は紅白を視聴する事が出来ない。

　　しかも私は一通り観終えた後、
　　特に気に入った楽曲を、
　　３回は繰り返して観てしまうからな。
　　それも好きでもない人にはウザかろう。

　　しかしそんな配偶者が、
　　毎年の年越しに観ている番組は、
　　何を隠そう、

　　「ゆく年くる年」だ。

　　それで貴様が何をか言わんやと、
　　私は腹の底を煮えたぎらせつつも、
　　
　　不機嫌な表情のままでいる配偶者と、
　　年明けの挨拶を交わし、

　　「あー。腹立つ。しんどい」
　　と隣の布団で呟く声を、
　　聞かされながら寝入ったのだが、
　　新年早々気分が悪いぞ覚えとれよ。

♪Swish da 着火 you

　　何も配偶者に限らないのだが、
　　特に私が所属している社会階層では、
　　結構な規模で共有されている気がするこの、

　　N○Kに対する、
　　傲慢と卑屈が同居した態度は、
　　一体どうしたことだ？

　　私は取り立ててN○Kの、
　　擁護者でも信奉者でもないのだが、

　　中学高校大学の学生時代を、
　　「オカノさんってN○Kしか観なそうw」
　　「民放のバラエティとか下らないって、
　　　リモコンから押しボタンも外してるでしょw」
　　などと実態も知らないままに、
　　イメージだけでいじられてきた私にとって、
　　絶妙にシンパシー。

　　あああN○Kも観ているがそれが何だと？

　　能狂言にオーロラ撮影に雪山踏破に、
　　独立時計技師たちのドキュメントなんぞを、
　　観せてくれる放送局が、
　　地上波ではN○Kくらいしかないからな！

　　ってか受信料支払ってんだよ。
　　素でもったいねぇだろその分は観るぞ。

　　なになに？
　　「真実が報道されていない気がする？」

　　そもそも各テレビ局や各新聞社が、
　　真実を報道してくれているなどと、
　　安易に期待するんじゃない！

♪十色のバタフライ

　　そりゃあね。
　　今年の紅白のテーマである、
　　「Borderless」には虫唾が走ったよ。

　　しかしそれもこの私が、
　　常日頃N○K様の想定を遥かに超えた、
　　数多の境界を乗り越えるべく、
　　生き続けてきたからであってだな。

　　そりゃあね。
　　４時間半の間には、
　　気に入らない楽曲や歌詞に、
　　頭が割れそうな演出も、
　　一つや二つや三つや四つはありますよ。
　　誰しもが何かしらの不快感は覚えちゃいますよ。

　　それはそれとして祭りだろ？

　　HYDEに清春の登場は分かっていたんだが、
　　目にした途端にテンションが爆上がりした、
　　SOPHIA松岡さんにHi-STANDARD難波さん。

　　あえて言おう蘭ちゃんに薬師丸ひろ子さんに、
　　私の初恋の人、寺尾聰さん。

　　櫻坂46にMISAMOはとにかく可愛いし、
　　Superflyに椎名林檎さんは、
　　家の中に一人だろうが歌わずにおれんな。

　　miletとMAN WITH A MISSIONに、
　　10-FEETにキタニタツヤさんのパフォーマンスも、
　　初めて生身をしっかり観られて嬉しかった。

　　更に個人的には名歌詞No. 1だと思っている、
　　さだまさしさんの「秋桜」1番サビの流れを、

　　聴き倒せ尽くしている以上、
　　よもや不満などは、

　　点訳ボランティアをやっているものだから、
　　「このパフォーマンスを目が見えない人に、
　　　一体どう説明すれば？」
　　とついつい頭を悩ませてしまう事くらいだ。

　　Adoの千変万化ヴォイスなんか、
　　最高か。
　　３回と言わず何万回だって観ていられるわ。
　　（嘘だけど。さすがに万回はムリだけど。
　　　思わずそう口から飛び出すくらいって事で）

♪すべては私が私でいるために

　　ポケットビスケッツが登場し、
　　「YELLOW YELLOW HAPPY」を聴いた時に、
　　学生時代のエピソードを思い出したんだが、

　　「この曲オカノさんっぽい。
　　　オカノさんこういう事思ってそう」
　　と仲間たちとイジリ半分っぽくだが、
　　言ってきた女子がいたんだよな。

　　まぁ実際嫌いな曲ではなかったから、
　　「普通に思ってるけどそれが？」
　　と返すとまた女子たちで爆笑していて、

　　どういう意図で言ってきたのか、
　　さっぱり分からなかったけど。

　　部分が特に「私っぽい」とされたようだったが、
　　「私に生まれたい」ってか、
　　生まれて来ちまって今生きちまってるもんは、
　　どんだけ親とかから否定されまくろうが、
　　どうしようもねぇだろう。

　　それくらいは頼むから、
　　みんなも普通に思ってろよ。

　　誰もが普通に思えるためにもだ。