見出し画像

中村文則『教団X』

 はじめましての人も、
 前から知ってる方も、
 ごきげんよう。

 偏光です。

 Pixivで投稿してきた小説以外の文章を、
 noteに移して行きます。

(文字数:約1200文字)


 くっそしょうもねえ!!


 ……申し訳ない。小説そのものの事ではない。


 作品世界の核になる存在が、
 私にとっては頭割れそうなくらいに、
 くっそくだらねぇ!!
 悪魔? 化け物? はああああ!?
 コイツただナイーヴなだけやったんちゃうんかい!

 そら驚異的に感受性増すやろ。
 長年その環境でその仕事し続けたらな。
 ってかおどれが到達した景色なんぞは、
 こちとら物心ついた時から、
 何の罪も無い状態で見させられ続けとるわ!
 阿呆か!!

 ……まぁ私が生まれ育てられた環境も、
 相当に特殊なものだったけどよ。


 遅ればせながらのあらすじですっ♪

   恋人、になりそうな微妙な状態で、
   姿を消した女性を追って、
   楢崎は教団Aに近付くが、
   そこで女性は「教団X」から来た者だと教えられる。

   名前が無いためにXと呼ばれているその教団では、
   性の解放が謳われ週に一度信者達が享楽に耽る。
   一方で幹部の高原は教祖へのクーデターと、
   国家へのテロ攻撃を計画し準備を進めていた。


 小学校2年と3年の2年間を、
 宗教団体とその信者達が、
 家族親族として絡み付く地域の中で、
 お年寄りから大人に教師から両親家族からも、
 「まともじゃない」と断言され、
 毎日毎時間「生き直し」を求められ続けた私には、

 タイトルにテーマだけでも脳幹から、
 嫌汁が溢れ出すよな。

 なのにどうしてわざわざ文庫版だけど買って読んじゃったかって、
 それは「アメトーク」で又吉直樹先生が紹介なさっていたからですっ♪

 あと被害はあくまでも組織と運用方法によるもので、
 宗教そのものに罪は無いよな、
 という考えに今の私は至っているから。
 なので内容自体は冷静に読みましたよ。


 残念ながら私はどうしても、
 肉体的な性別が女性であって、
 男性にしか分からない感覚に景色は、
 想像で、擬似的にしか書く事が出来ない。

 なのでおそらく根底では似通っているだろう内容を、
 高校生男子にしちゃうんですね。
 そこが私の限界です。はい。


 あと主要人物の一人にも途中めっさ腹立った。
 知らんがな。黙れや。
 勝手に期待して失望した上に理解した気になんなや。
 お前今その場で目の前の相手が、
 無力だとしてもどんだけの善人か分かって言ってんのか?


 しかしながら作中人物にここまで感情を刺激されるという事は、
 すなわち巧みな文章に内容構成である事を明記しておきます。


 変態さんの主張に最も共感しました。
 そうです。
 結局のところ変態さんがある程度は世界を救っているんです
 (多様性とその許容という意味において)。


 教団A側の教祖でもないけど老父、
 松尾正太郎の話を充分に理解した者であれば、
 「子育て侍」に対しても、
 少なくとも嘲笑しないだけの慈悲心は抱くべきでしょう。

この記事が参加している募集

読書感想文

何かしら心に残りましたらお願いします。頂いたサポートは切実に、私と配偶者の生活費の足しになります!