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同調圧力の正体

 はじめましての人も、
 前から知ってる方も、
 ごきげんよう。

 偏光です。

 Pixivに公開してきた小説以外の文章を、
 noteに移して行きます。

(文字数:約1500文字)


 同調圧力、

 という言葉の存在が、
 尚更その効果を強めてはいないかと思うのだが、

 第一に、
 屈しなければならないほどの
 「力」は実は存在しない。

 第二に、
 圧力を掛けられる者以外が皆、
 「同調」できているわけでもない。


 この二点が、
 小学校の2年生から4年生の1学期の、
 約2年と3ヶ月の間、
 年齢としては7歳から9歳程度だったというのに、

 家族からも同級生からも教師からも、
 同級生の家族や祖父母に親族からも、
 その地で流行っていた新興宗教の構成員に指導者からも、
 笑われ尽くされ呆れ尽くされ嫌われ尽くされ、
 最後の3ヶ月間はまさに地獄だった、
 私の実感である。

 最終的な地獄を具体的に言うと、
 私の話し方に考え方に声に歩き方に仕草に表情、
 それら一つ一つを笑われ気持ち悪がられ改善を迫られ、

 改善した、
 と皆の目に認められない場合には罰を与えられる。

 繰り返すが7歳から9歳程度だ。
 私の側の至らなさに思い込みがあったとしても過酷だろう。
 転校で地獄期間が3ヶ月程度に収まった事は助かった。
 あれ以上続いていたら確実に発狂するか死を選んだ。

 その頃私の姉は友達いっぱいで実にしあわせだったので、
 まず両親が私の言い分など信じない。
 こんなに良い環境でそんな事起きるわけないじゃない。
 あんたの思い込みでしょ嫌な子、
 で終了だ。

 ノーマネーでフィニッシュだ。

 バラエティー番組の決め台詞で切れ味も良く気に入っているが、
 この文句はいかにも救いが無い。

 親に教師の庇護が受けられない者と察すれば、
 子供などはまぁ安心して、
 大人であってもまぁ大喜びで、
 異質に見える者を好き放題にいじめにかかる。

 都合の悪い事は全て相手のせいにしてしまえば、
 それで通用してしまい誰からも疑われもしないのだから、
 それは楽しくて仕方が無い。

 なぜなら異質に見える者を、
 排除し追放してこそ、
 他の皆の結束力は強まるからだ。
 正義感に達成感を味わえるからだ。


 ……「感」でしかないのだがな。


 それぞれの立場の人が、
 それぞれの不満を、
 それぞれにやりやすい形で、
 せいぜい9歳の女子一人にぶつけてくれた。

 そこに対して何者かが、
 「同調圧力は良くないですよ」
 と説いて聞かせてくれたところで、
 誰一人ピンとこないのである。

 だって誰とも「同調」していないんだから。

 一人一人は、
 「出会い頭にちょっと嫌がらせしてみた」
 程度なものだから、
 この程度で傷付いたり腹を立てたり甘えてる、
 としか感じない。

 家では甘やかされてるんだろう。
 同級生には偉そうにしているんだろう。
 先生には気に入られてるんだろう。

 それぞれが見えていない部分を勝手に思い込み、
 自分達の独自の行動を正当化する。

 家族のためだ信者のためだ、
 ひいては私自身の正常化のためだと、
 あえて心を鬼にして、
 人によっては涙をこぼしながら責め立てに来る。

 いくら実際は違うと訴えたところで、
 自分達の家族の言動の方が信用に値するのだから、
 聞く耳など持たれるはずがない。

 しかしながらそもそも私が、
 具体的にあなたやあなた方の家族に何をしたのかね?

 私は罰として殴られ金を取られ、
 ゴミ入りの給食を残さず食うよう迫られたが、
 あなた方はそれらを要求できるほどの、
 実質的な損害を私から受けたのかね?

 要するに、
 私が言いたい事は一つだ。


 同調圧力は存在しない。

 少なくとも、
 皆が同調しなければならないほどの、
 正当な根拠はそもそも存在しない。

 心から言うが、
 目を覚ませ。


以上
ここまでを読んで下さり有難うございます。

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より有難いです。


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