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ぺイント大全ショウケース:デスシュラウド 前編(組み立て、ベースデコレート、気泡処理とアンダーコート、地面のペイント)

よくぞ来た。 #ペイント大全ショウケース は、ミニチュアの組み立てから完成までを順番に紹介しながら製作してゆくタイプの記事だ。そしてそれは常に、「再探訪」と「新たな試み」の組み合わせでできている。

今回のショウケース前編では:

●メタルミニチュアの組み立て(バリやエアピン、パーティングラインの除去と磨きこみ)
●パーツの接着と継ぎ目消し
●一体型ベースのミニチュアをプラベースに固定する手順
●ベースデコレート(地面の表現)
●メタルミニチュアの気泡を消すための発展的な表面処理
●アンダーコートとフィルアップ
●地面(土と岩石)のペイント

を紹介する。以前言及したものもあれば、今回新しく紹介するテクもあるよ。年をまたいでの後編では、ミニチュア本体を塗り進め、ベースを仕上げて完成までを解説するぜ!


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俺が今回ペイントするのは、ジュリー・ガスリーの手がけたデスシュラウドだ。上は、グリーンスタッフによる原型の写真。スキのない骸布の造形が素晴らしい。骸布の中は空洞にもかかわらず、“中に何者かがいる”質量演出、明らかに実体のない幽ろな指、そして超常的な風をはらんだ全体の浮遊感!まさに神業的な造形を誇る傑作と言えるだろう。
そうだ。せっかくだから、デザイナーの話も少ししておこう。ジュリー・ガスリーは、80年代中期にデビューしたレジェンドデザイナーの一人。当時メタルシーンの頂点にいた米国の二大巨頭、ラルパーサとグレナディアの両方で活躍し、その凄腕で両者のレンジを彩った女傑だ。90年代初頭に産声をあげたリーパーに移籍後も数々の傑作を手がけ、現在もなお、ジュリーは精力的にデザインを続けている。
彼女の教えを受けた弟子のサンドラ・ギャリティーも、ラルパーサとグレナディア両方に在籍し、後にリーパーへと渡った。サンドラ自身もレジェンド級の腕前とキャリアをほこる女傑の一人である。

さて、それじゃあ製作に入るとしようぜ!!


パーツ分割のあるミニチュアの組み立て:
クリーニング

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