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ペイント大全マスターズ:まとめ塗り(中編)

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前回エントリーで骨のまとめ塗りを済ませたスケルトンの戦士たち。もともと前後編でやろうと思っていたけど、構成を考え直し、前・中・後編の三部作にする。今回はスケルトン兵6体の盾と武器、そしてベースデコレートの仕上げから完成までを解説。次回のペイント大全では、まとめ塗りの総仕上げとして、残る2体のリーダーたち(上写真の右端にいる2体)のペイントを紹介するよ。

それじゃあ、行ってみよう!

盾の裏地と革ベルトのベースコート(フラットペイント)

スケルトンたちが持っている盾は、表側は木材で、中央部には鉄製の半球がついている(武器を受け流すための突起だ)。フチには鉄枠がはめ込まれ、裏地には革が張られているね。

盾の裏地を革にするのは理由がある。布だと汗や血を吸ってすぐダメになるけど、革はそうした水分に比較的強く、汚れは拭き取るだけですむからね。また、盾は防具だけではなく、敵を殴打したりはね飛ばしたりする武器にもなる。革はある程度の緩衝性もあってすべりやすいので、激しい使い方をする盾の裏地にはピッタリだ。ただ、使用者は死して久しい白骨の戦士。汗もかかなければ血も流さず、痛みも感じない....!

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ベースコートで使うのはコートデアームズ534【ダークレザー】。腕を固定する革ベルトも含め、盾の裏側全部をこの色でフラットペイントする。前回も言及したけど、厚塗りグリズリーに襲われないよう、薄く塗り重ねてムラなく仕上げよう

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次に、116【バーバリアンレザー】で、革ベルトを改めてフラットペイントする。すでに、暗めの茶色である【ダークレザー】でフラットペイントしているので、明るすぎずしっとりとした発色になるよ。ベルトの端部分には、盾への固定鋲が打たれているけど、これも今は【バーバリアンレザー】で塗っちゃう。

俺はここで、革ベルトがブカブカでなく、骨にピッタリとついていることに注目した。やはりこの盾は、スケルトンとなった後、誰かに持たされたもののようだ。死ぬ時に持っていたのであれば、ベルトは彼の骨格ではなく、肉体に合うようになっているはず。骨に密着しているということは、スケルトンになってからこの革ベルトを調整しているということ。革も傷んでいないし、鋲が落ちていないところを見ても、これはほぼ確実だろう。

革ベルトのハイライト(レイヤリング)

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次に、軽くハイライトをかけ、ベルトの薄さと革の質感を強調する。鋲の周りやベルトの中央部分をさけ、ベルトのエッジ部分を中心に221【ホーストーン:ダン】レイヤリング

6体分のレイヤリングが済んだら、面積を狭めて2回目のレイヤリングも【ホーストーン:ダン】で行う。コートデアームズは透過力が高いので、レイヤリングに適した薄さにすると、下地にある色を少しだけ、かつ均一に透かすんだ。だから、同じカラーでレイヤリングするだけで、境目のないスムーズなグラデーションを手軽にGETできる。

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