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展示会効果の最大化の要となる、最適化されたオペレーションとは -後編-

💡この記事は12月に実施される予定のログラスアドベントカレンダーに先駆け、マーケティング部のメンバーが勝手に始めたプレアドベントカレンダー5日目の記事です。

今回は前回の前編に続き、展示会オペレーション編-後編-をお届けいたします。

前編をまだ読んでないという方は、下記をご覧いただけると、本noteの内容の理解がより深まるかと思います。

下記が後編の目次となります。


▶さらなる改善への障壁

Sansan+Sansan Data Hubを導入したことにより、これで展示会のオペレーションにまつわる全てのお悩みが解決!!

というわけにはいかず、、

驚きを隠せない

どういうことかというと、”既に顕在化していたが、どうしようもないと思っていた課題”の改善に挑まなくてはいけなくなりました。

では、既に顕在化していたが、どうしようもないと思っていた課題とはなんなのか?
展示会やイベント後のリードtoアクションの大原則は、”どれだけ早くお客様にアプローチができるか”これに尽きます。

それを実現しているがために発生している、そして解決することが難しい課題がありました。

その課題とは下記3点となります。

①展示会で接触したお客様のアプローチ状況を追うのが大変
②営業のお客様対応後のメモ記載に手間がかかる
③お客様へのフォローメールに多くのIS工数が発生している

実際になにが課題だったのかを順番にご説明いたします。

▶①展示会で接触したお客様のアプローチ状況を追うのが大変

1つ目が展示会で接触したお客様のアプローチ状況を追うのが大変という課題です。
お客様に状況によって検討フェーズが分かれますし、お客様が自社サービスに興味があるかないかによって、お客様へのその後の対応は最適化されていくと思います。

展示会では主に名刺を交換するので、名刺を分類することでまずは判別を行います。
この分類というのは、Loglassのサービスへの興味関心度合いによってわけております。
改善前は下記の4つの分類しか有りませんでした。

S:アポイント日時が確定している
A:アポイントの許諾を得ているが、日時が決まっていない
B:サービスの興味があるが、検討は先になりそう
C:特にサービスに興味はない、その他

ここで生じた課題は、各ステータスにおいて誰がどう対応するかが不明確だった点です。

要するに、Sはアポイント確定済みという分類ですが、営業担当がそのまま商談を行うのか、それとも別の担当が行うのかが不明確だった。
Aについても、商談確約はいただいているが、アポイントの確定までを営業が全て行っているか、100%は把握できない。

そこで、まず最初にテコ入れしたのが分類の変更です。
簡単にまとめると、SとAの分類を細分化し、D区分を追加しました。

現在弊社では、名刺のステータスを計7つに分類しております。
包み隠さずお伝えすると下記になります。

S1:展示会の場でお客様との次回商談日時が確定しており、デモを担当した本人が商談をする場合

S2:展示会の場でお客様との次回商談日時が確定しているが、デモを担当した本人以外が商談をする場合

A1:その場で次回商談の許諾を得たが日時が確定していないが、デモを担当した本人が商談をする場合

A2:その場で次回商談の許諾を得たが日時が確定しておらず、デモを担当した本人以外が商談をする場合

B:サービスに対しての興味をもっていただいているが、すぐにアポイントに繋がらない場合
インサイドセールスから是非連絡していただきたいお客様

C:サービスに対してのニーズがなく、特にお客様がその後のアプローチを期待されていない場合

D:他出展者様や来場者様が自社サービスの営業のために、ブースにこられた際に交換した場合

※無断転載禁止

こちらで”動向を追うことが困難”という課題は半分解決ができました。
何故半分?というと、分類によって追えるようにはなったが、結局その分類名刺の取得担当にわざわざヒアリングをかける必要があったからです。。

そりゃあこんな顔になります

▶②営業のお客様対応後のメモ記載に手間がかかる

上記のようにステータスをわけたとしても、結局はS、A、Bの分類については、お客様の対応をした営業がお客様とお話した内容のメモを記載しなければISは動けないということになります。

これは何が手間だったかというと、お客様の対応後、Sansanで名刺をスキャン→データベースに反映後(データ化未完了でもOK)に、名刺のメモ欄を開いて申し送り事項などを記載する、このような作業が発生しておりました。
実際のところ、お客様の対応が続くとこの作業が溜まってしまい、どこかでツケを払う必要が生じてしまいます。

実際に営業が上記フローを行うのにどのくらいの時間を要していたか、それを改善することで得られる効果は下記のとおりです。

▼前提条件
・1件のお客様対応後のメモ記載にあたり、3分かかると仮定する
・展示会によるが、慣らして1展示会あたり、150のメモ欄記載と仮定する
→150件✕3分=450分
→1展示会あたり、7.5時間の時間削減

▼改善に対する成果予測
・10件の展示会にでると仮定する
→7.5時間✕10展示会で計75時間の削減
→1件あたりの展示会でのお客様の対応時間が10分
→75時間✕60分=4500分、お客様対応しない時間もあると考えて、半分の2250分を商談時間に当てれると仮定する
→2250分÷10分=225件のお客様対応件数を確保できる
→S、A、Bの遷移率を考えると全体の約10%
→それぞれの商談化率を加味すると、約10件の商談が生まれることになる

※予測数値は過去の展示会結果から試算した概算結果(精緻なものではありません)

ここも改善することで、展示会場でのお客様対応の時間が増え、約10件の商談を生み出す可能性があります。
本来は、わざわざSansanを開いてメモを記載する必要なんてなく、お客様対応時に合わせて申し送るをすることができれば最高なんですよ。さらにそれがSalesforceに自動連携されれば最高。。。。

そんなことができるのか。。?

次の課題が一番大きなもの。。。。

▶③お客様へのフォローに多くのIS工数が発生している

Bの分類については、基本的にはデモ担当からアプローチをしないので、早期にお客様との接点を持つためにIS担当が1日20件〜50件ほどSansanからメールアドレスをコピーし、営業が記載したSansanのメモ内容を見て個別カスタマイズしてメールを送っていました。
さらにそこにAの分類の対応も入ってくる。。

本来であれば、この時間を見込みお客様への架電に使うことができれば、アポイント数が増加するはずです。

正直、MAを使えばいい話なんですが、名刺のデータ化までの時間がかかること、MAをセットしてメールを配信すること。
これらの時間を待たずして最速でアプローチをするためには、人力を使うしかない。。
これは泣いても解決しない問題。。。

泣き崩れても解決しませんでした

実際ここにどれほどの時間をかけていたのか、この課題を解決することで生まれる効果はというと、下記のとおりです。

・全体で143h(※4月〜7月半ばまでの計3つの展示会でのメール送信&確認における作業時間)
・単純に工数で割った場合 1件:2分設定
・架電数:4290件(※143hを架電に使った場合の架電数合計)
・通電率 :10%
・架電→SAL化率:2%(※商談化率) 
・期待商談数:9件

※2023年4月〜7月時点の計測結果

このフォローアップの時間さえ削減できれば、9件の商談を新規で生むことができると考え、そこから受注率を考えると1件の受注も期待できるようになっている

①〜③の課題、正直この課題はどこの企業も感じていらっしゃるかと思います。僕もこれらに頭を悩ませており、どうすれば現状の質を担保した上で工数を削減でき、業務効率化&成果最大化につながるのか、、、

どうすればいいんだ。。。

理想像としては下記の通りであり、これをできるDXツールが世の中にあるはず!!と思い様々検討しておりました。
まさにこれができれば、展示会業務を効率化できるだけではなく、効果も最大化できることになります。

・お客様の対応時に申し送りができる(または対応後すぐに)
・対応後にお客様に即時メールが送られる
・S、A、BについてはIS側がいつ誰がどのようなお客様に送ったかを瞬時に見極めることができる
・それらの情報がスムーズにSalesforceに送られ、新規であれば取引先、取引先責任者が作成される

そんな暗闇の中に一筋の光が刺しました。
そのツールの名は・・・

クリエイティブサーベイ社が提供する、営業を強くするアンケート「Ask One」です。

▶展示会オペレーションを効率化することができる「Ask One」とは?

こちら、実はSansan時代にクリエイティブサーベイという名のツールを使用しており、当時はアンケートツールとしてしか利用しておりませんでした。

アンケートツールとして培ったウェブフォームとしての汎用性にビジネス商機を見出し、展示会やイベントやランディングページなどとしても使えるようにアップデートしたツールが「Ask One」となります。

こちら何がいいかというと、私がやりたかった展示会業務の効率化と効果最大化、なんと、これが実現できるんです!!!

これだと思った瞬間の私

では、このAsk Oneをオペレーションの中に組み込むことで3つの課題をどう解決でき、どのような効果を生み出したかをご紹介いたします。

▶「Ask One」を利用したオペレーション&効果

まず最初に下記のようなオペレーションのASIS、TOBEを描きました。
現状のSansan運用ではカバーしきれないところを自動化する流れになっております。

※無断転載禁止
※無断転載禁止

なにかどうなったのをわかりやすくご紹介するため、冒頭の3つの課題に対するBefore→Afterを下記に記載いたします。
※Beforeの課題について、多少肉付けしております


①展示会で接触したお客様のアプローチ状況を追うのが大変で、各ステータスにおいて誰がどう対応するかが不明瞭だった

After

・名刺スキャン、メモ記載/申し送りをすべて行うことで、
回答終了後即座に回答データがSalesforceに入る

法人番号を付与できるので、Pardotを経由し新規リードであれば
取引先、取引先責任者を自動で新規作成できる


取引先責任者に回答データが紐づく

・Ask Oneで読み取ったデータは、Sansanにも自動で流れるので、
Ask Oneで90%の精度のOCR読み取り
→Sansanでほぼ100%のデータ読み取り
→データ化完了後、1時間に1回のバッチ処理でSansan Data Hub経由で
Salesforceにリッチ化、正規化された情報がはいり、名刺情報も付与される

②営業のお客様対応後のメモ記載に、1回の展示会あたり450分の時間がかかっていた

After

・デモ中に簡易メモをとり、デモ後にAsk One上で申し送りをすることで、
わざわざSansanのメモ欄に情報を記載しデータを溜める必要がなくなり、工数が半減した


・お客様対応が重なっても、名刺をスキャンしないとメモが入れれないという
ジレンマから開放される


・Salesforceに回答データも入るため、Salesforceで取引先責任者に
紐ついたデータを見に行けば記載したメモを見ることができる

③ISの事後フォローに、1回の展示会あたり約47時間かかっていた

After

・各名刺のステータスに対して、アンケート記載が終わったタイミングで、自動且つ即座にお客様にメールを送ることができた(最短1分)
※どの企業よりも素早くアクションすることが可能

・各名刺の分類ごとに、自動化した適切な オペレーション化を組むことができた

・削減された時間を架電に使うことで、1展示会あたり、
架電件数1,430件、3件の商談セットが期待できる

※2023年4月〜7月半ばの計3つの展示会でのメール送信&確認作業時間で試算したもの、こちらを単純に3で割った数字
※全ての展示会でこれだけの工数削減に繋がるわけではありません


下記が実際の分類ごとのアクションです。

S1:営業担当が日程を入れてメール送信をする(テンプレ文章が記載された状態のGmailを開くことができる)
S2、A1、A2:メールが即時に自動配信される(ISが裏側で日程調整を行う、返信があった場合はISに連絡が行く)
B、C:メールが即時に自動配信される(返信があった場合はISに連絡が行く)
→情報をエクスポートし、翌日には外部業者にリストを渡すことができる
D:メールが即時に自動配信される(返信があった場合はISに連絡が行く)

下記、クリエイティブサーベイのサンプル画面とISへの情報共有メールです(アンケート終了後、即座にこれが送られます)

※実際のBステータスの終了後の画面
※即座にインサイドセールスのアドレスに送られる情報
※ここで別途申し送りがあった場合は翌日にはコールできる状態が作れます

上記のように、S〜Dの分類に対して即時アプローチができることによって、どの展示会出展企業よりも真っ先にアプローチをすることができるようになりました。
なんてったって、お客様をお見送りした数分後に、お客様のメールアドレスに詳細や資料が届くので、お客様の体験としてかなり好印象なものになるはずです。

▶まとめ

Ask Oneを使用することで、顕在化していた展示会オペレーションにおける課題を解決することに成功しました!

1点補足すると、、初回は全て上記のようにやったのですが、Ask One側のSalesforce連携、Sansan連携の機能不足により、一部が意図した形になりませんでした。

そのため、現状はPardot、Salesforceの直連携、Sansanの直連携を取りやめておりますが、これはAsk One→取引先責任者の自動作成機能。Ask One→Sansan連携の機能が充足されれば、本来やりたいフロー図が実現されるようになります。

今後の機能開発への期待もあるんですが、それでも以前に比べてかなり効率化されましたし、①〜③の解決に関しては賄えております。

ただし、これでオペレーションが完璧とは思っておりませんし、今後はChatGPTを使ったオペレーション改革も行おうと考えております。
さらなるログラス社の進化に乞うご期待ください!!


最後に、改めてここまでの展示会のオペレーション改革にご尽力いただいた、ログラスの皆様、本当にありがとうございました!
あとは結果を出していきます!!

本当に感謝感謝!!

以上で展示会オペレーションの後編を終了させていただきます。
参考になったという方は是非いいね&コメントをいただけると幸いです!
Xのフォローやいいね、拡散も是非お願いします。

ここでは公開していない部分や、言えない部分などたくさんあるので、もっと深く知りたい!という方がいらっしゃいましたら、ご連絡ください。

また、ログラスは「いい景気を作ろう。」というMISSIONと、高い事業目標を常に掲げています。
より成長できる場であることは間違いないですし、他職種からマーケターになりたい、マーケターとしてのキャリアや実力を磨きたい!という方を大大大募集しております!

少しでもご興味ございましたら、まずはカジュアルにお話できると幸いです!(もちろん、転職抜きにしたお話もお待ちしております)

まだまだログラスマーケティング部のプレアドカレも続くので是非御覧ください!!休日明けの明後日、24日(金)は、3度の飯よりラーメンが大好きなデジマ芸人、ログラスの新井さんから素晴らしいnoteが上がってくるかと思います。皆様、お楽しみに!!

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