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ザ・シークレット

 朝か昼か夜かはよくわからない。
 おそらくは日本...いや、地球のどこか、もしくは宇宙のどこかである可能性も捨てきれない。
 そんな場所を男は歩いていた。
 いま男と言ったが女かもしれない。ちょっと見ただけだし。
 それに本人にとっては走っているつもりということだって十分ありうる。

 そんな彼または彼女が突然立ち止まった。
 両脇にオンボロのアパートまたはマンションひょっとしたら建売の集合住宅が並ぶ寂れた路地だ。
 でもここが国道でこの町のメイン・ストリートかもしれない。

 眼前には一匹の大型ドーベルマン。
 いや待てよ。私が知らないだけでこれはドーベルマンによく似た犬種か、ひょっとしたら猫かもしれないということを読者の皆さんは忘れないでほしい。
 
 GRUUUU...

 たぶんドーベルマンっぽいやつは威嚇するような唸り声をあげる。
 かといって愛の告白である可能性を完全に否定できるとは思えない!

  BOWBOW!

 おそらく猫ではないであろうドーベルマンだと思われる犬は、男または女の喉笛を食いちぎらんとして飛び掛かる!
 もちろん肩や顔を狙っていることだって十分ありうる話だ。
 そんなの噛みつかれてみなければわからないじゃないか。

 男もしくは女は素早い動きで噛みつきを回避すると、少なくとも私はドーベルマンだと思う犬らしい哺乳類、ひょっとしたら爬虫類か両生類、たぶん魚類と鳥類ではない生物の腹に思いきりミドルキックを叩き込んだ!

 すごい速さでよく見えない!
 もし脚じゃなくて腕だったらパンチになるからそこは注意しておいて。

 クゥーン!
 情けない声を上げて生物が吹っ飛んだ!
 でもここで破れた皮の裏側に火花を散らす機械の部品とか見えるかもしれないロボット社会はもうすぐそこだ!

 「チッここまでウイルスの影響が」
 男でも女でもいいけどそいつが舌打ちした。 

ついに第2話、【シークレット】その全てが解き明かされる!!!

【終わり】


 

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