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不思議で、不思議で・・・。

「光ってたから」という理由で瓶ビールの王冠を集めたりする。「白かったから」という理由で、砂をポケットいっぱいに入れて持ち帰る。

生きているって不思議である。
みんな同じに、生きている理由がない。

自分が完全に死ぬという経験をした人間は生きていない。自分の死は、誰も体験できていないのに、他者の死から自分が居なくなったときのことを考えるって、死ぬのもこれまた簡単じゃないわけである。

もうこんなに不思議な日常を平気で生きているのが人間なのである。なぜ死ねないのかというと、何もわかってないから生きてるしかないわけである。今日のいましか生きていけないから、生きているのである。

時間はそもそも存在しない。一人の人間が希望を持ったり、計画を立てたりするから、過去や未来はできるわけである。「白かったから」という理由で、砂をポケットいっぱいに入れて持ち帰ったりするから、過去や未来は出現するのである。

不思議すぎて夜も眠れなくなる。
それなのに、いつの間にか眠っている。
昨日の不思議を、先送りした朝だ。

カムチャッカの若者が
きりんの夢を見ているとき
高宮駅前の朝の公園でおじさんは
結婚3回離婚3回
現在独り暮らしの
谷川俊太郎さんのことを想ったりもする。

いつもどこかで朝がはじまっている。
白いものや、
光るものを、
探して回る不思議な毎日がやってくる。

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