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可燃ごみを燃やさずに資源に。燃やさない、日本初のごみ処理センター

バイオマス資源化センターみとよでの研修のメモです。

場所
香川県三豊市 
バイオマス資源化センターみとよ

講師
株式会社エコマスター 
 海田代表取締役社長
 見澤取締役
 鎌倉センター長

三豊市役所環境衛生課 
 白井様
 今井様
(社長の海田さんと)

通常の処理

 日本では一般ごみゴミ(産業用意ではなく主に家庭から排出されるもの)は自治体が責任を持って処理する事というルールがあり、各自治体で様々な方法で処理がされている。多くに自治体では燃えるゴミの処理はその名の通り焼却処分している。そうした常識の中で我々議員も燃えるものは燃やすものという固定概念に支配されていた中で、燃えるものを燃やさないという方式は画期的である

採用に至った経緯

 資源化センター29年4月から稼働しているが、採用に至った経緯としては平成24年度末で焼却施設稼働が終了。

 それに併せて前市長のゴミは資源という理念の元、ゴミを燃やさないゴミ施設を検討しており、平成22年ゴミの処理方式のプロポーザル(企画提案)が行われてた。その際に様々な方式提案される中で、今回の微生物を使って今まで燃やしていた燃えるゴミを燃料化するトンネルコンポスト方式がが提案され採択。その後平成23年業者選定プロポーザル(そのトンネルコンポスト方式で処分場を作り、施設運営する業者を決める)において株式会社エコマスターが選定された。

 

トンネルコンポスト方式の概要

 20年間処理受託。エコマスターの親会社は産業廃棄物処理をやっており、元々産廃の燃えるゴミを固定燃料にし、製紙業者などに販売する事業を展開していた。

エコマスターはこのゴミ処理施設運営の為に設立。

この処理施設が完成したことにより現在三豊市には焼却炉はなく。燃やせるゴミ年間1万トンは固定燃料へと生まれ変わっている。

固定燃料が出来るまで
①ゴミ搬入(収集と搬入は別業者が市の委託を受けている)
②ゴミ破砕
③木くずなど混合し発酵の下準備
④バイオトンネルで17日間かけてゴミを発酵乾燥し、生ゴミは分解、紙プラスチック類は乾燥(コンピューター制御により発酵しやすい環境を維持)
つまりこの時点で生ゴミは分解されているので焼却せずに処理が終わっている。→
⑤選別で分解できなかった物を固形燃料原料に(4500トン)
⑥固形燃料製造工場
⑦製紙工場などで燃料として利用される。
・年間の燃えるゴミ受け入れが約1万㌧固定燃料4500㌧以外の残りの約5500㌧は蒸 気や湯気で消えていく。
・親会社はこの一般ごみと産廃ゴミなどから併せて年間五万トンのゴミを固定燃料にし、製紙会社に供給。

(生ゴミを除いた乾燥された燃えるゴミ。これが固形燃料の材料となる)

センター稼働前との比較について

①コスト削減率 ゴミ焼却炉の耐用年数は20年と言われている。三豊市の概算によるとこの建設費用が約50億。プラス年間の維持管理運営費なども考えると100億近い金が20年で掛かる。しかしこのトンネルコンポスト方式は民設民営(エコマスターが立てて、運営)で年間の委託料は約2,5億。20年で50億。つまりコストは半分に。

②職員の構成比率→市役所からの派遣なし。民間会社なので。現在6名 実際の現場は4名。休みも考えると通常3名→人員削減には圧倒的な効果

固形燃料について

①熱量は石炭と同じ。つまり石炭と同様の燃焼効果

②固形燃料の活用例→石炭代替品→製紙、製鉄、鶏糞処理会社

③製品加工及び活用業者の事前調査の有無→親会社が20年前から固形燃料作って販売していた。ベースがあった。

④固形燃料キロ3円ぐらい。石炭は2019年3月現在8,7円〜10.3円程度
(写真は固形燃料 匂いはない)

脱臭について

発酵すると臭いが出る。バイオフィルターで脱臭。
(バイオフィルター 木材チップが敷き詰められている)

その他

①微生物使っているが特殊な微生物はいない。→何の菌がごみ処理しているかわからない。勝手に働いて増えてる。

②スタート時は生ゴミの堆肥物を種菌としていれた。今はゴミに元々いる微生物を利用している。

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