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藤の花、下から見るか?

 暖かくなる時期が年々早まり、開花時期も予測不可能となってきた近年です。

 毎年楽しみにしている、妙心寺・長慶院さんのお庭の藤の花が、今年も美しい紫を彩っています。

 いつもと違う様子に少し心が浮き立ちます。

 月に一度の長慶院さんの坐禅会や、それ以外でも訪問することがあるのですが、屋内から眺めるお庭は、どの季節も素敵です。

 何かに守られているような、癒やされていくような。

 藤は魔除けの意味もあるようで、某有名すぎる漫画でも登場しましたね。

 長慶院さんの藤は、よく見る藤棚ではなく、自力でうねり上げる(日本語あってるかな?)ように力強く咲いています。
 幹や枝に力強さがあり、その先にあるお花を際立たせています。

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 ついつい、花は遠くから眺めた時の屋内とのコントラストの美しさに見惚れ、近くで見るときは幹や枝のうねりに注目してしまいます。

 花は美しい紫ですが、ボコボコとして筋張っていて、なかなかたくましい様です。今日は暖かく、たくさんの蜂も群がっていました。

 「高嶺の花」は手の届かないところにある貴さを表し、「花を添える」はメインのものを際立たせる華やかさを表します。

 実は花自身、単体で力強く存在しています。遠くからただ「綺麗ね〜」と思われて近づいてみてみると、いろんな意味で期待を裏切ることもあります。

 女性、いや人間と同じだ…と感慨に耽りつつ、床に這いつくばり幹と枝を食い入るように眺めていたのでした。

 これからは緑が濃くなる季節ですね。花のように力強く華麗に暑さと寒さを乗り越えていきましょう。


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