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檀家なんです

  2021年1月2日、私は初めて自分の家が檀家であるお寺を知りました。

 初詣の神社は決まっていて、毎年父や母と詣るのですが、そういえばお寺にご挨拶に行かないのはなぜかな?そもそもウチが檀家のお寺って、どこにあるのかな?と、生まれて初めて疑問を持ちました。

 なぜ今まで気にしなかったのだろうと少し恥ずかしくも思いましたが、自分がお寺に関わる仕事が心の底からおもしろいと思えるようになってきたから、きっとこのような疑問が今湧いたのだろうと考えてみました。

 檀那寺(自分が檀家であるお寺のことをこう呼ぶのですね、この言葉も初めて知りました。今までなんて呼んだらいいか分からず調べもせず…お恥ずかしい)は、父が運転する車で神社に初詣に向かう途中にあり、私が「そういえばウチが檀家のお寺ってどこー?」とふと疑問に思い聞くと「さっき通ったとこやよ。〇〇寺」と軽く答えました。

 その時は「ふーん」という私の返事で終えたのですが、何でこちらから行くことはないの?面倒だと思ってる?いつも来てくれる御住職はいるかな?もし私が一人で突然お寺に訪問したらどう思われるだろうか…等々次々と疑問が湧いてきました。

 一旦帰宅した後、私は一人で先ほど知らないうちに通り過ぎていた“檀那寺”に向かいました。
 目の前まで来てみたものの…中に入る勇気は出ませんでした。いつもHey!Bouzでお世話になっている僧侶様のお寺には「こんにちはー来ちゃいました!」と入っていけるのに、皆さまよりもお付き合いが長いはずのお寺には、入っていけない…(誰にも会わないと思って身だしなみが適当だったため恥ずかしかった、というのもあります)。

 しばらく悩んで立ち尽くした後、外観と掲示板だけ写真を撮らせていただき、合掌だけして立ち去りました。

 この一連の自分の滑稽なふるまいを振り返ってみて、滑稽であることに気付けたことを、ありがたく思います。

「あけましておめでとうございまーす、今年もよろしくお願いします!」「あらー大きくなったわねえ(私が何歳になっても御住職の第一声はこれ)」

 こんなやりとりが年始にできる日を待ってます。


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