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トピックス(旅行記)

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#芸術

写真家ロイ・デカラバ「The Work of Art」

ロイ・デカラバ「The Work of Art」 写真家ロイ・デカラバ「The Work of Art」 写真の概念を芸術に変えたアーティストである、ロイ・デカラバの最初の写真個展は、1950年にニューヨークのGallery 44th St, New Yorkで開催された。 この展覧会を通じて、ロイ・デカラバは、その当時ニューヨーク近代美術館 (MoMA)の新設された写真部門のディレクターだったエドワード・スタイケン(Edward Steichen,1879-1973/アメ

(映像で見る)「Roy DeCarava Photo」

「Roy DeCarava -Art Work」 Roy DeCarava Roy DeCarava- Art Work Roy DeCarava Harlem Renaissance Final 「The Sound I Saw: Roy DeCarava Jazz Photography」 ロイ・デカラバの写真からのサウンドは、絵に描いたようなジャズだ。先見の明のある写真家が、伝説的なジャズの、オーネット・コールマン、ジョン・コルトレーン、デューク・エリントン、ビ

Ghislaine Leung:作品プロセスと視点

Ghislaine Leung Ghislaine Leungの作品は ジスレーヌ・レオン(Ghislaine Leung,1980- / インスタレーション・造形作家、Stockholm, Sweden-ロンドン在住)。 Ghislaine Leungの作品は芸術の制作と (再現) 表現の社会政治的、及び、空間的状況を批判的に考察する。 芸術が制作、提示、流通する方法を、客観的視点で批判的に考察している、という事だ。 スコア(score/得点の記録)に基づいた芸術制作の

Rory Pilgrim:認知行動と思考

Rory Pilgrim:認知行動と思考 ローリー・ピルグリム(Rory Pilgrim) ローリー・ピルグリム(Rory Pilgrim,1988- /インスタレーション、具象絵画、映像、パフォーマンス…/UK-ロンドン在住) ローリー・ピルグリムの実践の中心は ローリー・ピルグリムの実践の中心は、文化的、社会的、そして世界的な責任の問題を問うことだろう・・・ ローリー・ピルグリムは、個人的にも集団的にも、私たちが信じ込んでいることをどのように認知するかを探求する。

【いとへんの旅・海外編】韓国ソウルで観たエスプリ・ディオール展がエンタメだった

ずいぶん熟成させてしまった「衣装をめぐる旅」のことを書きたいと思います。 2015年の旅です。行き先はソウル。仕入れの仕事で行きました。そして、このときかなり大規模な「Esprit Dior(エスプリ・ディオール)」展を観ました。 お国柄のあらわれる「クリスチャン・ディオール展」これは2015年にソウルにクリスチャン・ディオールのブティックがオープンすることを記念して開催された展示でした。 展示会場は東大門デザインプラザ(DDP)です。建築はザハ・ハディド(Zaha H

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居場所は好きで作られる。そして居場所には続きがある。

コロナ以前、わたしは神戸の旧居留地にある古いビルのシェアアトリエを間借りしてドレスをつくっていた。 旧居留地とは、港町神戸にあるかつての外国人居住地のこと。リバプール出身のイギリス人技師が設計した街で、日本に返還された後も、商館や船舶会社など、多くの洋風のビルが建てられた。旧居留地はいまもその当時の趣を残した古いビルが立ち並ぶエリアだ。 その旧居留地の海岸通沿いに、元英国銀行の古いビルがあって、そのビルを芸術家たちが改装して、2階と3階をカフェギャラリーとシェアアトリエに

学芸の女神さまのふしぎな泉 山口県・別府弁天池

スピリチュアルな人間じゃなくても、どう考えてもここにはなにか特別なパワーがあるに違いない。そう思わずにはいられないような、ふしぎな池に行ってきました。 山口県美弥市の「別府弁天池」です。

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ディオール夢のクチュリエ展 イギリスと東京ではどうちがう? ロンドンV&Aレポート

この記事では2019年にロンドンで開催されたクリスチャン・ディオール「DESIGNER OF DREAMS展」の展覧会レビューと、会場となったV&A(ヴィクトリア&アルバート)博物館の旅のレポートをお届けします。 展示される国ごとに異なるキュレーションが話題になっている「DESIGNER OF DREAMS展」(「クリスチャン・ディオール 夢のクチュリエ展」) パリ、ロンドン、上海、成都、ニューヨーク、ドーハなどで開催されてきた展覧会が、現在(2023年5月28日まで)東

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知的体力をきたえると長生きできる? 李禹煥と安藤忠雄の対話より

ことしはたくさん学んで知的体力をきたえようと思う。どうやらそのほうが長生きできるらしいよ。 知的体力をきたえると長生きできる?これは建築家の安藤忠雄氏が、現代美術家の李禹煥氏との対談でおっしゃっていたことなのでまちがいないと思う。おふたりともとてもお元気で若々しい。いや、もはや若々しいを通り越して「これからもっと面白いことになるんちゃうか」という好奇心いっぱいの少年たち、といった印象を受けた。 その若々しさのひけつが、「知的体力」をきたえることなのだと安藤氏はいう。 一

「アートはできあがった答えを出しているものではない」李禹煥と安藤忠雄の対話より

兵庫県立美術館で李禹煥と安藤忠雄の対談を聞いてきた。すごく面白かったし、たくさんの学びがあった。 ダイジェストはこちら。 「現代アートはわからない」という意見に対してのおふたりの共通する意見として、現代アートを見ることでむしろその「わからない」にぶつかって、そのうえで自分の考えを持つことが大切なのだとおっしゃっていた。そして、「知的体力をきたえること」が重要だと。 おふたりの対話では、このことの重要性を何度もくりかえし語られていた。「知的体力」、すばらしい言葉だと思う。

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おもちゃ屋のウィル・リメル

おもちゃ屋のウィル・リメル(Will Rimel) Toymaker Will Rimel ウィル・リメルは、おもちゃのデザインとアートとの境界線を曖昧化したアーティストだ。 漫画的でおもちゃのようなイメージを通して個人的な物語をリサーチしている。 ウィル・リメル(Will Rimel/アメリカの彫刻家) 2011年、南イリノイ大学エドワーズビル校(アメリカ合衆国イリノイ州)で陶芸を学び、スタジオ・アートのBFA 。 それ以降、ミズーリ州セントルイスのCraft All

青森に行ったら奈良美智さんのことが大好きになりました

青森に行ったら、奈良美智さんのことが大好きになりました。 青森県弘前市の弘前れんが倉庫美術館の「もしもし、奈良さんの個展はできませんか?」奈良美智展弘前2002-2006ドキュメント展がとても素晴らしかったからです。(会期2022年9月17日ー2023年3月21日) いままでは、「かわいい絵だな」「うんうん子どもって時々こういう顔するよね」くらいの「好き」でした。ところがいまではもうめっちゃ大好きです。弘前でいったいわたしに何が起こったのか。 奈良美智は、青森県弘前市出

塩田千春展「Home to Home」をみて考えた 自分のルーツを表現することについて

塩田千春展「 Home to Home 家から家」をみてきました。 会場となったのは、作家の故郷である岸和田市の「岸和田市立自泉会館」 まず、この岸和田市立自泉会館の建物自体も美しく素敵でした。

絵画とファッション 「スコットランド国立美術館展」で描かれた衣装について。

土曜日の夜にスコットランドへ行ってきました! といっても実際に行って来たわけではなく、「スコットランド国立美術館 THE GREATS 美の巨匠たち」展を観に行ったのです。(2022年9月25日まで神戸市立博物館にて開催中) そこで今回は、展示された絵画たちを「衣装」という切り口で鑑賞してみました! 北国を彩る巨匠たちサタデーナイト・フォトアワーですって!?会場となった神戸市立博物館では、「サタデーナイト・フォトアワー」というキャンペーンをやっていて、なんと、土曜日の1