今更ダンデビ(立華リンドと乙女ゲー兄)

※この記事は乙女ゲームにおける兄、または兄ポジションが苦手な人が書いています

好きな人には大変申し訳ないのだが私は乙女ゲーの兄、もといヒロインの兄ポジションがとっても苦手です というのもアムネシアで幼なじみかつ兄的ポジションのトーマに監禁されたのが始まりであり未だトラウマになっているからです
それだけならまだしもそれ以降会うお兄ちゃん的ポジションの監禁率の高さのこと(侘助、ネッソ、蘇芳)なおかつ最終的に血は繋がっていないのでOKです!みたいな製作側の逃げや「お前を守る」という名目をあげながら守りたいのは「妹という関係で自分の手元においておきたい=自分の今の立場を守りたい」なのでキレキレですよ 
そして大体は後で保護者気取りながら裏では1人の女としてみてたと情けないと自白されるんですがだからって監禁や妹の想い人刺して良い訳じゃないよ?と諭したくなります
この辺り一番キレたのがヴァルプルの蘇芳兄なのでその辺りは後々書きたいです
(ただその為にヴァルプル兄ルートを周回しなくてはいけない)

でリンド兄はどうだったかというと「リンドは他ルートでちゃんと相手に妹を託すから…大丈夫だから…」と言い聞かせながらプレイしましたが結果やっぱり乙女ゲーの兄ってのはさぁ…という顔になりました 以下ネタバレです

アニメでもバラされていましたがエクソシストでありながらもリンドはダンピール(吸血鬼と人のハーフ)です 
実の母親はそんなリンドを身篭ったショックで心を病んでしまい(元々ネスタ様に誘惑されたので合意ではなかった)、息子であるリンドのことを「あなた誰?」と認知しないまま自殺し、結果今の立華家に引き取られ、祖父から能力の抑え方を教えてもらいながらヒロインがグリモワールを宿していること、それを守るのが自分の役目であること、そしてダンピールでありながらもそんな自分を(家族として)慕ってくれるヒロインに惹かれていき…というのがリンドの置かれた立場です

ほぼレムルートと同ルートなので「レム・アーロンド様〜〜」と共通ルートでは団扇を振りながら凌ぎ、リンドルートに入っていきます
ちなみに共通ルートですでに「俺にとってはいつまでも小さくて可愛い妹のまま」という乙女ゲ兄典型的台詞がとびだします そういうところだよ
イギリスから帰ってきての編入なので学校の生徒の大半はヒロインとリンドが兄妹だとわかってません そんなリンドにアタックを仕掛けてくるモブを避ける為恋人の振りをしてくれというシーンや、カップルで入るとお得ですよという名目でカップルの振りをするシーンでそういう…そういうところだよ…と眉間にしわを寄せながらローエンの不思議空間で分裂するレム様(ローエンが見せる幻影です)に笑ったりしている内に、グリモワールの力が増していき、また一年越しに出会ったことでヒロインに対する愛しさも増してしまい今まで抑え込んでいた自分の中の吸血衝動がまた目覚め出してしまいます
そんなリンドが己の欲求と闘っている最中、ヴァンパイアの襲撃があってアズナが瀕死になるわ、エクソシスト協会はグリモワールの力を消してあげましょう…じゃあハサミで体を少しずつ刻んでいく感じで…と変わらずの物理頼りで消し去ろうとしてくるので協会も信じられなくなるわ、散々です

ヒトルート
なんとか協会から逃げ出し、リンドの身の上話を聞くヒロイン
実の母親から存在を否定され、挙句にこの世を去ってしまい、世界から見放されてしまったと思う幼い自分の手を握ってくれるヒロインにどれだけ救われたか、だからこそヒトとして生きて、ヒロインを守りたいと願うリンドの願いとは裏腹に吸血衝動が襲ってきます そんな兄を優しく抱きとめるヒロイン
兄さんのこと、1人の男として好きだと伝えもしこの場でリンドに吸い殺されても構わない、生まれ変わったらちゃんと大好きと伝えたいというヒロインの真摯な想いと叶った恋にリンドの吸血衝動は消え去っていきました
まぁそんな生温いことで終わらせはしないんですけど
街に降りてみればヴァンパイア達に操られた人間で溢れかえり、リンド達に襲いかかってきます アズナやレム様達の助けもあってなんとか掻い潜り、ネスタ様の根城にたどり着く二人(何度も出てくるんですけど新宿の歌舞伎町に根城があるネスタ様面白くないですか?)

ハッピーエンド
ネスタを倒し、お母さんも取り戻し無事に元の家族を取り戻せたリンド
よかったね〜と思っていたら爆速で年月が過ぎ結婚式です
これからは夫婦として生きましょうねという二人を見ながらええ…リンド兄だけ結婚式あげちゃうんですかぁと思っていたがバッドエンドを見たらすみませんでした、どうぞお幸せにとしか言えなくなりました

バッドエンド
ネスタ様の根城に着くとジャジャーンこれなーんだ?とヴァンパイアの眷属にされたお母さんがアズナとレム様の血を啜っている様を見せられます
そこからまた逃げ出し、第三図書館に着くもウリエ達も既にヴァンパイア達の手により葬り去られてしまい、またゾンビの如く沸いてくるヴァンパイアの眷属から自分を守ろうとするリンドを見て自分は守ってもらうことしかできない、グリモワールなんてものがあるからリンドをこんなに苦しめている、と窓辺からその身を投げます

後日 そこにはいつものようにヒロインの好きなハンバーグを作るリンドがいました 外からは血を寄越せとヒトでないなにかが蠢く音しか聞こえません
でも彼は気にせず、そこにいるヒロインに話しかけるのです
あ、後味悪すぎる… ちなみに窓辺の下には吸血鬼の眷属がウジャウジャいたのでヒロインは断片すら残ってない感じがあります これ見たらハッピーエンドの爆速結婚式も許しちゃうよ…

アクマルート
こちらは吸血衝動に負けてしまい、尚且つヒロインから「兄」としてしか見れないと言われてしまったリンド 自暴自棄にも近くなったリンドはヒロインの血を啜り、ダンピールの力を振るい、エクソシスト達を殺し、その血を貪ります
そしてグリモワールの力が満ちる午前零時にヒロインの血を飲んでしまえばもう誰も彼に叶う人などいません

ハッピーエンド
一振りでネスタ様を滅し、ヴァンパイアの王となった彼はもう「ヒロイン」以外なにも見えません ヴァンパイアの城で眠らされた母親が目覚めなくとも、ヒロインさえいればいいのです その血を啜りながら、お前は誰のものだ?とかつて兄だった男に抱かれながらこの人に守られることだけを考えればいい、と彼女は思うのでした 正直スチルがとても好きですね

バッドエンド
彼女を守る為に出来上がったのは死体の山々
その様に怯える彼女は彼を拒否し、逃げた先で追い詰められた彼女に彼は言います「俺の中で永遠に生きよう」と
覚悟を決めたヒロインに聞こえたのは彼の手が彼の胸を貫く音でした
彼女が自分に求めたのは「兄」だと思い出したその身体は灰となって崩れ落ち、兄ではなく自分を見て欲しかったと懺悔しながら消えていくのでした
家族もいない、アズナの姿も消えてしまった
思い出しか残らない街から兄と同じイギリスへ彼女は旅立って行きます
兄さんなら、こんな時なんて言うだろうと胸に思い浮かべながら

お察しの通りですがアクマバッドエンドが一番好きです
やっぱりルート途中途中の「異性としてみてもらいたい」様を見る度に好感度は下がってしまいますね 乙女ゲーの兄 
ヒロインが血の繋がった兄だと思い込んでいると尚更
最初にも書きましたが君の守りたいは守りたいのは自分の今の立場でしょ〜というのが乙女ゲー兄に対する心情なのでそれをギリギリで思い出して踏みとどまったアクマバッドエンドのリンドはとてもよかったです 
まぁ自分を見て欲しかったって言いますけど…今際の言葉なので…いいかな…
次はローエンルートです まぁ言えどルート真っ最中なんですけど
魔力を使い過ぎてポメ姿にしかなれないローエンと五十音表で楽しくお喋りしている最中です ほのぼのだね







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