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語学

私はフランス語を学び始めてもう10年弱になります。これだけ長く続いて(楽しみながら)、かつある程度使いこなせている要因をフラットに見てみます。

とにかく使ってフィードバック

語学のコツ、というか道はこれに尽きると思います。科学的に効果的な手法も存在するのでしょうが、言語はつまるところ道具であり、意思伝達・自己表現の手段です。道具は使うことで磨かれ、再定義され、自分と有機的に結び付いていきます。言語を使える環境を自らつくり、目的を明確化しながら継続的にとりくむ。これが近道だと思います。

失敗があたりまえ

私はいまでも単語の発音を間違えたり、性や数の一致ができていなかったり、自分の言いたいことをうまく表現できなかったりします。それで相手にうまく伝わらなくたって全然たいしたことはないのです。そのあとにことばを重ねればいいのですから。楽観的に考える。失敗したら(気が向けば)次に生かしてみる。これも大切な構えだと私は思います。

興味関心の軸

私は最初のころ数理のエッセイを中心にフランス語を学びました。というのもフランスには科学を大衆に啓蒙するテキストが豊富にあり、自分の興味と一致していたからです。このような軸を支えに語学をしていくと、ことばだけでなくその軸自体もいろいろな方向に発展させられます。

発音

しっかり(完璧でなくとも)発音できることは個人的に非常に重要だと思っていますし、朗読は楽しいです。発音できると言語体系が身体感覚と結び付いて、より立体的・多面的に言語と向き合うことができ、触れられる情報や状況のバリエーションが増え、必然的に学びの機会も増えます。

身近にその言語で話せる友人がいる

これも大きい。そこから常に言語や他の文化圏の新鮮な情報が舞い込んでくるし、自分に言語を使って表現する機会を与えてくれます。私の場合は妻がフランス人なのですが、わたしたちの共通言語はフランス語です。妻との意思疎通にはフランス語ができないと文字通り話になりません。時には口論になります。フランス語で言い返せないとくやしいじゃないですか。(いつも負けますが。)

道中楽しむ

ことばは文化圏への扉の鍵です。自分から見れば外にある文化への招待状です。ことばを学ぶ過程で多くの文化的要素に触れることができ、それは毎日の小さな衝撃・感動となって、結果として貴方の人生はより複雑で多様性に満ちたものになります。語学の醍醐味ですね。

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