みなみ

ごく普通のなんでもない大学3年生。田舎から出てきた21歳。いつまでもアートとタバコと古…

みなみ

ごく普通のなんでもない大学3年生。田舎から出てきた21歳。いつまでもアートとタバコと古着に溺れてたい。ドライフラワーハンドメイドのアクセサリー作ってます。頭悪くたって将来古着屋経営したい。

最近の記事

渋谷は今日も混んでいた。 ひと、ひと、ひと、どこを見ても人ばかりだ。 人は何を考え、何を思って歩いているのか 私は全て気になるのだ。 ぎゅっと混み合う帰りの電車。 死んだ目のOL 目を抑えて寝ているサラリーマン。 呑み帰りの陽気な大学生。 観光客のアメリカ人。 僕はどれにも当てはまりたくないと思っている。 自分以外の何者にもなりたくない。 好きなことをし、好きなものをすきだと言える場所を見つけたい。 心の底から好きだと、そう言える会社を作りたいしその考えを諦める気は無

    • 破片

      人は変われるし、変わってしまうことを知った。 何ヶ月何百日何十時間何千秒一緒にいたとしても、別れは一瞬だ。 いつか、こんな話を聞いたことがある。 3年付き合った彼氏と別れたという高校の同期。 ある日電話がなり、別れたいと言われその彼女は何も言えずに泣いていた。いやだと言っても繋がらない二人の関係は17分の電話で終わったのだ。 これを聞いた僕は 3年の幸せの月日はどう足掻いても今では思い出がバラバラになってガラスのような破片で、彼女に突き刺さっていくのだろう。と思った。

      • 住んでいる街は観光地。 夜中に誰もいない真っ暗な観光地を君と歩く夏の優越感にはいつまでも溺れていられると思ってた。 どうやら違うようだ。 今ではごった返した人の波に溺れている毎日なのだ。 そこで足掻いて、泳ぎ続けるのも疲れる。 君がいた毎日はもう来ないのか。 そんなことを無駄に広い部屋で呟く。 君の抜け殻はどうしたらよかった? お気に入りの大事なカリフォルニアのキャップ。 留学した記念に買ったんだ君はそういった。 そんなものを堂々と置いていかれると中途半端に懐かし

        • いつも犬みたいだった。 そんな君はどこへ行ったのか。 そう、私の知らない場所へ行った。 バイトから帰った午後10時40分 勉強して待っている君はおかえりと言った。 幸せとはこういうことなのだ。 それだけでよかった。 ご飯炊くのは君の当番。 ご飯を作るのは2人の当番。 いつも遅くまでご飯を待つ君はまるで犬のようだ。 いつまでも犬でいて欲しかった。 他の場所で、飼いならされない程度に幸せになってほしいという僕の最後の願望。 僕を傷つけた人は許すんだ。 心は寛大に、夢は

          バンド

          君が口ずさむ。 知らない曲。 今では懐かしい曲になってしまったのだ。 僕のプレイリストは君の好きなバンドで埋まっていた。 ふたりでご飯を作るときは決まって流す曲。 ふたり口ずさみながら作った、タコライス。 今日ひとりで口ずさむ曲がなぜか悲しく聞こえた。 酔えない今日と酔いしれた過去に囲まれる日々だ。 近くなった駅。 改札で待っている人はいない。 電動自転車も必要ない。 今日も静かな家へ帰る #小説 #短編小説 #恋愛

          煙草

          君は気分で吸い分けてたセッターとピース。 ピースは紅茶の甘い香りがするんだって得意げに笑う顔がたまに脳裏によぎるのがとてもとてもうざい。 たまに思い出したくなる。それすらもうざい。 でも忘れたいとは思わない。 忘れたいと思ってしまったら、忘れたい?何を?と引っ張り出してきてしまうから。 懐かしい晩夏の散歩は楽しかった。 居酒屋へ行き、最初の一杯はビール。二杯目のビールは後悔するなんて何度言っていたか。 それでももう一度ビールを頼む君が愛おしかった。 タレ目でくしゃっ