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超短編小説「高田の場合14」

・高田は中古で買った漫画やCDはウエットティッシュで全体的に拭かないと汚い気がしてちゃんと拭いてから、やっと読めたり聞けたり出来た

・高田は公衆トイレの床にスマホを落としてしまった時 絶望的な気持ちになっていた

・高田は自分の履いてる靴ひもがほどけてコンクリートやトイレの床にあたってるのに気づいた時 絶望的な気持ちになっていた

・高田は誰かがキャリーカートをコロの部分を拭かずに自分の部屋に置かれると汚い気がして不快な気持ちになっていた

・高田はエアーダスターで手を渇かすときに絶対に手が機械に触れないように気をつけていた

・高田は公衆トイレで歯を磨いてる奴がいるとうんざりしていた

・高田はチョコボールの銀のエンゼルさえ出したこと無かった

・高田は食事するとき、クチャクチャ音を食べるクチャラーが嫌いといわれてるが今までクチャクチャ音立ててる人に会ったことなかったのでよくわからなかった

・高田は宝くじが当たる確率より雷に打たれる確率のほうが高いという奴って人生楽しいのかなと思っていた

・高田はラーメン屋で食べるラーメンより家で食べるカップヌードルのほうが好きだった

・高田は尋ねるという漢字を見ると中学の頃 隣の席の女子が「よっエロ!」って読むと覚えやすいよと教えてくれたのを思い出して回想にふけっていた

・高田はスーパーで同じ商品を大量に買ってる人を見ると心の中で「めっちゃ好きやん!」とつっこんでいた

高田はワイヤレスイヤホンで仕事相手と大声で喋ってる奴の会話が聴こえてくると「なに自信満々に喋ってんねん!」と心の中でつっこんでいた

高田は高校時代ふざけて自分のチャリを蹴ってきた同級生のことをいつまでも恨んでいた

高田は女子ってなんで笑いながら手を叩いて「ウケる!」っていうんだろうと不思議に思っていた

高田は女子ってなんで自分たちのことをうちらっていうんだろうと不思議に思っていた

高田は電車に乗っているとき「優先席付近のことは携帯電話の電源をお切りください」と書いてあるが付近てどのへんまでを指してるんだろうと疑問に思っていた

高田は都内で電車に乗っていて降りるときに反対側のドアが開いて出口が逆だった時、田舎者だということがバレた気がしてめちゃくちゃ恥ずかしくなっていた


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