見出し画像

旧メルヘンショップと作った、かもめのジョナサンのTシャツ(後編)

今回、HI5から出すオリジナルTシャツのロゴを書いてもらったのは、旧メルヘンショップのAiraさん。せっかくだから、Tシャツの発売に合わせて旧メルヘンショップのことを書きたいということで、カメラマンのYoshi君を連れて、お邪魔してきた。


旧メルヘンショップは、Airaさんが不定期で開催していたワークショップ。富山市森にあるAiraさんのアトリエでシルクスクリーンをプリントできたり、仲間との集いの場だったりもした。

Airaさんは、東京の服飾専門学校に通っている時にヒッピーカルチャーに出会い影響を受けた。当時のインディーズブランドブームの流れで、自身のブランド"FURTHER"を立ち上げる。東京や富山のお店に卸していて、僕も当時、ヒッピーカルチャーを発信する富山のお店で、FURTHERの服を買っていた。HEMPを使用したパンツやシャツのシルエットや発色も好きだったけど、なにより、Tシャツのデザインが好きだった。

25年前に購入していたFURTHERのTシャツ。

HI5:Airaさんの描く文字というか、フォントの雰囲気が好きなんですけど、勉強したり、こだわったりしていることってあるんですか?
Aira:特別勉強したってことはなかったけど、子供の頃は、ポスターカラーで文字を描くのが好きだったね。あとは、レタリングシートも好きだった。手書きで一生懸命描いていた文字が一瞬でキレイに出てくるのが楽しくて。MACにハマったのもそれだった。色んなフォントで作れるのが楽しくて。

HI5:Airaさんが描いた、この「ジャーン」めちゃくちゃ好きなんですよ。
Aira:これ、少年ジャンプのジャンなんだよ。
HI5:だからか!懐かしいというか、絶対に好きなわけだ!

Aira:昔、小さいときに、八尾の大長谷でやってた野草塾っていうのがあってさ。全国の小学生を集めて、電気・水道・ガスを使わずに生活する宿泊学習で、食事も、今で言うマクロビで菜食。砂糖を使ったお菓子もないから、唯一食べられる黒砂糖を、給食室につまみ喰いしに行ったり、最終日には、みんなで焚き火をして、余った食材を投げつけあって暴れるように遊んだり、そういうイベントだった。それに参加した時に、胸に「ジャーン」って描いてあるTシャツを着た、長髪でヒゲのヒッピーみたいな大人がバスから降りてきて(一同笑)、その人の記憶があって作ったのが、このジャーン。

小学生の時に、ヒッピーカルチャーの原体験があって、その時の記憶をTシャツにする感覚。

Airaさんが作るものは、子供が作ったものにしか見えないときがある。この仮面とか。

アトリエに入ったときから気になっていたダンボールで作られた仮面。

HI5:このダンボールで作った仮面みたいなのもAiraさんが作ったんですか?
Aira:そう。石川県でやってたLOVE CHILDっていうイベントのワークショップで子供たちと一緒に作った仮面。

カメラマンのYoshi君のリクエストで、作業をしているところを撮影したいということで、実際にシルクスクリーンを刷ってもらった。

心理学者のティモシー・リアリーが広めたヒッピームーブメント時代のスローガン TURN ON TUNE IN DROP OUTを反転させた、TURN OFF TUNE OUT DROP INをプリント。

「スケーターは、ドロップインするしね。」とAiraさん。準備していたわけではなくて、アトリエのその辺に、このシルクスクリーン版があって、即興で刷っていく。めちゃくちゃ良い。

と思っていたら、さらにKEEP ONが重ねられて、KEEP ON DROP INに。さらさらっと完璧なTシャツが仕上がってしまった。

というような会話や出来事が、旧メルヘンショップでは、いつも起きていたのかもしれない。今、旧メルヘンショップは開催されていなくて、今後も未定。実は、僕自身は、ワークショップが開催されていた時に、このアトリエに足を運んだことがない。次に開催された時には、お店のスケーターなんかを誘って、シルクスクリーンを刷りに来たい。きっと、ここでしか閃かないことがあると思うから。

Location:ex.Märchen Shop
Photo:Yoshi
Text:HI5

HI5と旧メルヘンショップで作ったTシャツは、オンラインストアでの販売はありません。店舗限定での販売となります。

※画像やテキストの複製、転載は禁止です。

HI5のONLINE STOREへ

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?