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日々

私の最初の記憶は、暑い公園の緑が暴力的に茂り公園の中央には、申し訳程度の広さの池があり、白鳥の足こぎボートを漕ぐ

若々しいカップルの高い笑い声が響く、

私と母は汗ばむ掌を握り合い、月に一度着れる余所行きの黄色のワンピースは下の方に透かしのレースのような花模様の飾りがついていた。

私はその模様が好きで、握られた方の違う手でその透かしの花模様の手触りをなぞっていた。

見上げら空は青く日陰さえない、池の中央にある小さな橋の先には弁天さまの鳥居が見え、年老いた夫婦が背の丸まった姿が見え、何をお願いしているのかじっと長いあいだ手を合わせている。

私達は太陽の反射する池を見ながら、母は

赤いハンドバックから、母の化粧と同じ香りのするハンカチを取り出し、私の額から流れる汗をふく。

私はその匂いが少し苦手で、すっぴんのなにも塗ってない母の顔と香りが好きだった

月に一度母は赤い口紅を引く

私は鏡台越しにその様子を見ていた、いつもの母は看護師の仕事をしていた。

朝起きると母は朝ごはんを用意し、洗濯を干し、私の髪を二つに結わき、大急ぎで保育園に自転車の後ろに私を乗せ走り出す

私は温かな母の背の香りが好きだった。

柔らかな日の匂いのような、汗のような香り保育園に着く間ぴったりと母の背に頬をつけ安らいでいた。















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