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東松島・鷹来の森に市営スケボー施設完成

初心者も世界跳ぶ選手も

 東松島市は、鷹来の森運動公園に市内初のスケートボード専用パークを整備し、10日に開園セレモニーを開いた。パークの設計に協力した同市スケートボード協会(勝又秀樹会長)など関係者約50人がテープカットで運用開始を祝った。開園時間は午前8時半―日没までで利用無料。本年度末まではプレオープンで誰でも自由に使えるが、4月以降は利用登録を経て、リストバンドと登録証の携帯が必要となる。

パークのオープンをテープカットで祝った

 スケートボードパークは同公園西側に整備され、面積は約1千平方㍍。総事業費約4400万円で、スポーツ振興くじ助成金を活用した。コンクリート製の路面で、高さの異なる段差やステージ、手すり、坂道など8種類の障害物(セクション)が配置されている。

スケートボードパーク全景

 セクションは「ブルーインパルス」の機体をイメージする青を基調に配色しており、視認性も良い。セレモニーで渥美巖市長は「スケートボードは五輪競技でもある。スポーツ健康都市として、子どもたちが夢を持って頑張れる場所になってほしい」と願った。

 勝又会長(46)も「愛好者が集まり、地域の競技レベルを底上げできれば、世界を狙える選手が生まれるかもしれない」と期待。テープカットには、全国大会で好成績を残す矢本東小学校3年の村瀬晴君も招かれた。

手すりや階段などで技の練習ができる、本格的なスケートパークが完成した

 式後は多くの愛好者が愛用のボードを持ち込んで試走。村瀬君は「路面がとても滑りやすく、セクションがたくさんあって楽しい。自宅も近いので通って練習したい」と話していた。

 この日は世界大会の入賞経験もあるプロスケーターの星野大喜さん(21)=群馬県=も招かれ、こけら落としに高さのあるジャンプを繰り出して花を添えた。

練習用の手すりもあり、初心者にも優しい

【取材余話】

ボードに乗る市長

 スケートボードパークの開園式後、多くの愛好者がボードを滑らせた。私も一介の愛好者。体験してみなくては記事が書けないと、実際に自分のボードで滑ってみた。路面がとてもなめらかで、青を基調とした色でセクションも見やすく、他の愛好者からも高評価の声が聞かれた。

 取材で渥美巖市長に話を聞き終えた後、突然、市長から「ちょっと乗ってみたい」と声を掛けられた。76歳とは思えない好奇心。だが、スケボーは乗り始めがとても危険で、バランス感覚をつかむまでは転びながら覚えるもの。

スケボー初体験の渥美市長。記者はボードを懸命に押さえる

 渥美市長にボードを貸したが、けがでもしたら大変と内心はヒヤヒヤ。手すりをつかんでボードに立つ市長の足元で私がしっかりとボードを押さえつつ、ゆっくりと滑って楽しさを体験してもらった。

 東松島市はスポーツ健康都市宣言をしており、誰でも生涯にわたってスポーツが楽しめるまちづくりを進めている。スケボーパークも年齢問わず楽しめる施設としており、渥美市長は体を張ってそれを証明。村瀬君も「大丈夫ですよ」と優しく声をかけていた。
【渡邊裕紀】


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