見出し画像

側溝から顔出す稲穂 〝ど根性〟に頭下がる

 上釜に こうべを垂れる 稲穂かな―。

 東日本大震災で被災し、産業ゾーンとして区画整理事業が行われた上釜南部地区で、市道側溝蓋から稲穂が顔を出し、「ど根性稲」と話題になっている。孤立無援ながらもたくましく育った稲は重そうにこうべを垂れ、見ている側の頭が下がる。

ど根性稲 (7)

側溝のふたの間から稲穂がこうべを垂らしていた(20日)

 それは中屋敷二丁目の美浦旅館近くの道端。網状の側溝ぶたから、数本がわさっと葉を広げていた。しかし、区画整理が行われた周辺はまだまだ空き地が目立ち、車なら気づかずに通り過ぎてしまう。

 種はどころから流れてきたのか、それとも車の荷台から転げ落ちたのか、町内会の人に聞いても詳細は不明。もみをつけた今でこそ稲と分かるが、青かったら雑草と間違えられそう。実りの秋まで刈り取られずに残っていたのが奇跡的だ。インターネットのSNSで発信したら、稲だけに〝いいね〟がたくさん付くかも。【熊谷利勝】



最後まで記事をお読みいただき、ありがとうございました。皆様から頂くサポートは、さらなる有益なコンテンツの作成に役立たせていきます。引き続き、石巻日日新聞社のコンテンツをお楽しみください。