親玉もうっかり言っちゃって

岸田文雄首相は1日の衆院予算委で、同性婚の法制化に関し「極めて慎重に検討すべき課題だ」と述べ、否定的な考えを改めて示した。同性カップルに結婚の自由を認めようとしない理由について「家族観や価値観、社会が変わってしまう課題だ」と強調した。

というネットニュースを目にした。
2023年。

先日、秘書官のうっかり発言に引っかかったばかりだけれど、今度はその親玉のうっかり発言!
あら〜やっちゃった〜
という感じで誠に遺憾ではあります。

良く調べたら、この発言の方が先でした。
荒井氏は、おそらく親玉、いや、党内に蔓延る空気をそのまま口にしたに過ぎない。
荒井氏は、「まぁここは大人しく更迭されておいてよ。一年後はどこか役職につけてあげるから」など言われて、ひとまず程の良い幕引きの道具となり、更迭。そしてこういう意識の醸造所である肝心の党内にはテコ入れなどはなく、このまま忘れられて、「こういう意識」が、程よく醸造され、家父長制を好むおじさま方のお好みのワインが出来上がる、というわけです。

何度も目にした茶番という名の光景である。

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同性婚も夫婦別姓も、私には

こんな程度の法整備もすることができずに、何が先進国かと、ため息しか出ない。いずれも、「選択的」であり、誰か不利益を被るわけでも無く、予算も必要がない。この複雑怪奇な世界情勢を俯瞰してみれば、まぁなんとヘソで茶を沸かす程度の法案であることよ。

その程度のことに、こんなに難癖をつけては先送りにして、時間も国会予算もまぁもったいない。日本会議だか統一教会だか、ディープステートだか知らないけれど、いい加減にしてほしい。

EU加盟国が同性婚・パートナーシップを承認することをEUの価値の一部として求める決議を可決されているので、同性婚・パートナーシップはもう本当に「先進的」な問題ですらなくなっているというこの2023年に。

G7の一員でいられるのもいつまでか。経済力しか取り柄は無かったんだから、それが無くなった今、日本が世界で存在感を示せることはないはずだ。

その上、この、何周も遅れている人権意識。G7にはvetoは無いが、自主退場させられそう。

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2000年ころ、私が「無い頭」で、日記に書いた。

日本は、いっそのこと、他の国がどこも成し得ていない「超人権大国」を目指していけば良いのでは?
障害者、子ども、移民、老人、そして女性。そういった社会構造的弱者が、暮らしやすい国を目指すのだ。
何から手をつけて行けば良いか。まずは、行政・立法・司法界の顔ぶれをガラリと変えたい。総理大臣も官僚も女性。裁判官も女性。これは世界各国に強烈なインパクトを持って日本の存在感を示すことができそうじゃない?

プーチンや金正日に向こうを張って行くなら、そのくらいアグレッシブに攻めていかないと!

と。

今、その日記を読んでも、ワシ結構いいセン行ってるじゃないか?なんて思う。
※まだクォータ制もれいわの船後さんもアーダーンもプーチンがこんなに長期政権になるとも知らない時期だから!

※女性にするだけじゃダメでは?という声もあろうかと思うけれど、トップを女性にするとおそらく他の社会的弱者にも自然に光が当たっていくようになるのです(断言

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私がその日記を書いたのには、以下を背景としていた。お断りしておくが、全部私の思い込みだ。

2000年ころ、ちょうどフランスを放浪していたころ。日本人は、「経済一流・政治三流」と言われていた時代から、あっという間に凋落し、「政治三流」のまま経済力を失い、日本のアイデンティティを求め彷徨っていた。
かろうじて、70〜80年代の貯金を使って外交に努めていたようだが、なんともインパクトは弱い。貯金もいつか底をつく。

元々フランスの労働者階級は、日本のことなんて知ったこっちゃなくて、バブル時期は「札束で頬を張り倒してる東洋の猿だが、正直言って中国人もベトナム人も日本人も見分けつかない」くらいにしか感じていなかったように見えたし、なんなら進んでお金を出してくれる便利なATMありがたい、くらいには思っていた感じがする。※確か9.11前の日記。

そんな、経済三流、政治三流、文化も知名度も三流、と来たら、もうあとは、何を誇ろう?

と言った背景があっての、私の体感から溢れた日記だったような覚えがある。

三浦何某のようなご立派な国際政治学者でない私は、ブレーンもいないし、しこたま情報不足ではあるが、稚拙ながらも、まぁ我ながらブレないことよ、と苦笑いする2023年。

エネルギーもなく、産業も衰え、人口も減少するばかりで打つ手を繰り出せない我が愛すべき中央政府の面々よ。

経済では一度世界を席巻したが、政治は常に三流でしかなかった、愛すべき自民党の面々よ。君たちは、常に三流だったし、これからも三流であり続けようとする強い意思すら感じる。

私は、常に海の向こうからしかやってこない「human rightsとかdignityとかdemocracyとかharassmentとかmansplainingとかそんな言葉(だから、常に英語)」を、一度は日本語で何か発信できるような、そんな国がいい。(カラオケとかゲイシャとかサムライとかハラキリとかではなく)

ああ、私ほど日本のことを真剣に考えている輩がいようか?私のような人をこそ「愛国者」と呼ぶのでは無いか。

「なんとか、過去の栄光が実質的にも保たれている今、まだかろうじて体力が残っている今しか、それは成し得ない。」と、思っていた20年前の自分は正しかったし、今、20年前より劇的に状況は悪化して(それも、思っていたより早く)しまって、時すでに遅し、の感が否めないけれども、でも、Better late than never!今からでも、世界一の人権大国を目指しません?
一度も世界をリードしたことのないこの国が、初めてできる唯一のことかもしれない。

それには、まず、政治のクォータ制から、手をつけましょう。
さあ、更迭の対象になるべきは、そこのあなた、ですよ。(誰も自分のこととは思わない

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