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【プレビュー】vsサンフレッチェ広島 上を目指す覚悟はあるか?試練の平日ナイター【FC町田ゼルビア2024年第6節 挑戦J1】

こんにちわこんばんは、ひだりです。

鳥栖戦おつかれさまでした。課題多々あれど良い勝利。連戦ですし今節レビューはスキップして、もう明日ですが次の試合を見ていきます。マジでなんでこんな重要かつハイクラスな相手との対戦を春先ナイターにするんや…。

サンフレッチェ広島戦、プレビューです。どうぞよろしくお願いします。


サンフレッチェ広島のチームスタイルと現状

2024シーズン・チーム完成度最高クラスの名門王者

攻守にさぼらないJ1最上級の徹底。日本代表クラスも豊富なクオリティある個が実行する広島型の徹底は、J2時代の下積みで立ち上げてきた町田の徹底とはまた趣の異なるものに見える。

シーズン直前に発表された J STAS REPORT 2023 を読むと、2023シーズンの広島のスタッツは相当にエグい。

  • ハイプレス

  • 即時奪回(ロスト5秒未満リゲイン数)

  • ゴールへのランニング数

  • クロス数

など多くのスタッツ指標でトップ〜上位を誇る。

タックルラインの高さで神戸を越えるトップ
奪われたら5秒で奪還、即時奪回トップ
敵陣ペナ内に侵入するラン数トップ
クロス数トップ

J STATS REPORTは、

  1. 概要:J1-J3各リーグ優勝チームを中心にシーズン全体の総括

  2. 分析:攻守さまざまな指標・局面で見たスタッツレポート

  3. チームスタッツ:J1各チームのスタッツ

という流れで構成されているのだけど、上記のようなスタッツ多数なため、チーム別スタッツを見るまでもなく、分析フェイズから広島の名は非常に頻繁に登場する。

いまシーズンがはじまって、高い完成度を見せるチームは、やはりそれだけの流れ、前年からの積み上げが存在するという話なのかもしれない。

【基本システム3421】攻撃時3151 守備時3241:大人数で分厚く攻め、守ってはハイプレスで即時奪回

献身的なスプリントをベースに、攻めては敵陣ゴールエリアに大人数で分厚く迫る。非保持はハイライン・ハイプレスで相手に反転攻勢のいとまを与えず即時奪回。

高めで奪い切る覚悟を持ちつつリスク管理意識も高く、引くべきところはちゃんと引くし、埋めるべきスペースは埋める。
攻撃局面でも前のめりなアタックに身を任せるようなことはしない。ピッチ上で常に攻守どちらにも打って出れるよう備える、バランスの良さこそが広島らしさ。

攻撃

ゴール前攻撃では2人ゴール前でCBピン留め+1人のランニング侵入 合計3人のペナ内侵入が約束づけられている。
そこにWBが張るワイドと、バイタルエリア付近を抑えるボランチが攻撃に関わり、ペナ外の内レーンあたりに遠目からのミドルシューターとして塩谷らCBが入ってくる。

守備

撤退守備ではCB3枚がゴール前に帰陣し、ゴールエリア幅でゾーン守備に備える。WB、ボランチ、時にIHもプレスバックして激しい寄せ。奪い切るアクションとゴールを塞ぐアクションを併用して守る。

ゴール前にしっかり人を置き、バイタルエリアがこぼれを狙い、ペナ外にも備えがある。
攻撃・守備どちらの局面でも、ゴールを中心に幅と奥行きをフル活用して戦える設計がある。

局面に則した正しい選択を、連続的に継続できる

広島のサッカーは判断・行動のスピード・テンポが速い。
試合の流れの中で、ボール保持での打開も守備対応も、局面ごとに個人で、集団での連携で、相手の出方をふまえた適切な対応を取ることができる。

エグいのは、それを1局面だけではなく、ゲームの流れの中で連続的に継続、併行して実行し続けられること。マジで強い。

攻守を支える賢く速いスプリント

ボールホルダーに対する守備対応はチャレンジ&カバー+パスコース切り。
スピーディーに寄せて球際も非常にタフ、人に付くべきところは、相手のシュートやクロスを上げる最後の瞬間まで粘り強く付き切る。

攻撃も相手の出方をふまえて、最も有効な方法を選択する。
ショートパスでもロングパスでも、当然なことのように自然とボールがつながっていくのは、パスがつながるようボールを持たないプレイヤーがピッチ全体で走るべきスペースにしっかり走り続けるから。

だから、ボールホルダーにはいつも複数の選択肢がある。結果、相手の出方にあわせてプレイを変えられる。

移籍と選手

スポーツナビ https://soccer.yahoo.co.jp/jleague/category/j1/teams/129/transfer?gk=2 より引用

得点数積み上げのため決定力あるCFとして昨シーズン湘南でブレイクした大橋祐紀を獲得し今季5戦で3ゴールとその実力をしっかり見せている。

また、先週移籍発表のJサポ界隈ざわつきネタ・新潟から移籍の新井直人が前節ガンバ大阪戦で、移籍して最初の試合でチームに勝ち点1をもたらす得点ゲット。広島のチームとしての選手の見定めの良さをしっかり表現している。

さっかりん http://soccer.phew.homeip.net/team/?team=%B9%AD%C5%E7 より引用

加藤陸次樹、満田、ドウグラス ヴィエイラ、マルコス ジュニオール、誰が出ても強いなー。あとは、野津田で野津田出るか。


強くアグレッシブなスタイルに、守備時のリスク回避・バランスもしっかり考慮でき、状況を見定め即時即応で良い選択を取れる。誰が見ても「良いサッカー」と言えるであろうプレーを総合的に表現できるチーム。

言っていいのか迷ったけど「なんか似てる部分があるな」は思っていた。一部似てるという見方をサンフレ推しのJ1全部見るマンさんもおっしゃっていて嬉しい。

広島からすれば、ユース世代の弔い合戦、というほどではないでしょうが、順位状況もあり負けらんねえな…とプスプス燃える気持ちは双方相当に強いであろう中での対戦です。

ゼルビアの戦い方のポイント

以上ふまえてゼルビアの戦い方のポイントを整理しておきます。

隙を消す者同士、互いに隙を探り合う我慢比べの展開

隙を消す意識が強い両チームでの戦いなので、ジリジリと硬く、推移する試合が想定される。
双方、中盤ボールロストを嫌い、試合序盤からロングボール〜セカンドボール争いの時間がある程度長くなる可能性もありそう。

ロングスローやセットプレーもうまく使い、時計を進め、町田のムードに持っていきたい。

試される修正力

ボランチ脇〜後方スペース管理で鈴木準弥の対応に問題を生じさせた鳥栖戦は凄く良い反省材料になるし、しなければ狙われる。

幅とスペースをうまく使う広島なので、町田は442ベースでスタートし、状況で3バックに切り替える前提の戦いになるだろう。
連戦で修正をやり切る時間も少なく、チャンミンギュのサイド起用もメドが立ちそうなので、鳥栖戦後半のメンバー構成を中心としたスタメンで持ってくるのもあり得そう。

対人勝負でボールを奪い切ってカウンター狙いが町田の一番理想的な攻撃の形。広島がズレやギャップを作ってスペース侵入を図ってきた時に、町田が守備でハメられるか、ハマらず空転させられるかどうかで試合の流れは大きく変わる。

即時奪回を置き去りにする

言うは易しな話ながら、広島の即時奪回ムーブが脅威なら、その即時奪回を無効化すればその先にチャンスが見える。

即時奪回を無効にするなら

  1. 広島の即時奪回を即時奪回する

  2. WB裏へのロングボールで中盤省略、敵陣サイド攻防に押し込む

あたりはイメージが湧く。
ただし、結局セカンドボール争いで勝たなければ、広島相手の前進はマジでロングスローしかなくなる。

そういうわけにもいかんので、ボールサイドで人を抑える守備を徹底し、まずは球際に勝つ。それがすべての前提になる。

90分局面とピッチ全体をケアする集中力

広島の攻撃初手はボランチ脇へのロングボールまたはスピーディーなフィードが多くなりそう。町田が守備ブロックでボールサイドに寄せればダイナミックな逆サイド展開もきっちり行ってくる。

90分間+α、ピッチ全体の空いたスペースを狙い続けるだけのハードワークと技術を備える広島なので、集中を切らせば詰む。

あの手この手を実現できるので、引いて守ってカウンターを狙えばタコ殴りの状況に落とされてしまう。2022天皇杯での甲府や先日の神戸が見せたように広島のボール保持や前進に対してアグレッシブに立ち向かっていく必要がある。強い気持ち。

ターンオーバーと終盤の熱量投下

週末鳥栖戦に続く連戦となる。
ここまで主軸を大きく変えることはなく戦いを継続してきているが、一定ターンオーバー行うかどうかも見どころに。

攻撃では荒木、守備では昌子・奥山がどう関与するかが気になる。
この3人なら、スタメンも嬉しいけど、後半終盤の選手投入でピッチに熱を入れる役割も果たせそう。

いま広島を越える攻撃指標を持つただひとつのチーム

Football LAB が公開する指標の中に、AGI・KAGIがある。

AGIとはAproach Goal Indexの略で、相手ゴールをどれだけ長く脅かせたか、速く迫れたかを表す攻撃指標。

KAGIはKeep Away from Goal Indexの略で、相手の攻撃でどれだけ長く自陣ゴールを遠ざけた状態に維持できたか、前進を遅らせることができたかを表す守備指標。

これら攻守の指標を見ると、広島は今季ここまで守備指標KAGIの最も高いチーム。

今シーズンここまで、広島は町田以上にゴールに鍵をかけることに成功しているチーム。

Football LAB https://www.football-lab.jp/hiro より引用

一方、攻撃指標AGIで広島は2位。広島よりも敵陣ゴールを長く、速く脅かしているチームが、他に1チームだけある。

Football LAB https://www.football-lab.jp/summary/team_ranking/j1?year=2024&data=kagi より引用

それが町田。震える。

敵陣ゴールに迫る怖さのある速い攻めを、どれだけ繰り返していけるかが、現状広島に対するごくわずかなリードを広げていくためのポイントとなる。

電撃戦ならばやはり平河、藤本のヤリ隊が重要になる。広島のスカウティングに対してズレを作るためにも、復帰組や控え組の台頭が見られると楽しい。ナサンホ・バイロンあたりの帰還も待たれる。

格上相手はどうやっても否めないが、いま出ている成果を胸に、自分たちのアタックの鋭さには、過信ではない正しい自信を持って臨みたい。

まとめ

試金石、あるいは今シーズン最初の分水嶺となる連戦のはじまり、ウィークデー・ナイターマッチ。

ここから数試合を5割以上の勝ち点確保で前進できると、今季の町田をシーズン序盤のちょっとしたブームにとどめず、上位争いの一角へ、正式に名乗りを上げることができそう。

ハンジェはどんな気持ちで試合を見るだろう

そんな重要な一戦を、広島・町田双方のレジェンドである強化部のリハンジェは、どんな気持ちで見るのだろう。想像するとエモい。

ハンジェの情熱もまた、この舞台を実現させた重要な貢献のひとつです。本当にありがとう、おめでとう。

ともあれ、勝負は勝負。ブレずに町田の勝利のために、全力でぶつかってほしい。


当日は天気が雨含み予報。ということで、試合も、アクセスも、いろいろ荒れそうです。

春先雨天の野津田ナイター帰路、町田サポでもなかなかしびれるシチュですが、、広島サポのみなさまが野津田の森に迷いこむことがないよう心からお祈りいたします。

おそらく後半着になりますが、現地行ければ行く予定です。暗転演出観たかったけどな、公式か現地いるどなたか、YouTubeにアップお願いしますね。

週中ナイターも楽しみましょう。共闘!

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