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【生活日記】2023年4月15日 NASAを支えた女性エンジニアの死亡記事とウェス・アンダーソンについて考える一日。

10時15分起床 着替えて出かける準備をするが免許証ケースが見当たらない。部屋中をひっくり返しても出てこない。遂に完全に落としたか…

免許不携帯でも11時に予約を入れた自動車点検には行かなければならない。本当ならその足で図書館やレコード漁りに出かけるはずだったのだが、一日の優先順位が「免許証探し」に変わってしまった。

10時53分 トヨタに到着。受付のお姉さんが出迎えてくれる。鍵を渡すときにバッキバキのネイルをガン見してしまった。

無料点検は1時間ほどかかるので、ChatGPTに読みたかった英文の死亡記事を翻訳させる。

ヴァージニア・ノーウッド(Wikipediaより)

3月27日に96歳で亡くなったヴァージニア・ノーウッドはNASAによるランドサット計画立ち上げの中心人物だった。(1960年代後半から始まったプロジェクト)この衛星打ち上げプロジェクトのなかで、地球観測用のカメラやデータ収集システムの開発に貢献した。そのプログラミングや電子工学の知識は計画の成功に重要な役割を果たした。

しかし、当時は女性が科学技術の分野で働くことは珍しく、差別的な扱いを受けることが多かった。例えばマサチューセッツ工科大学の卒業時には、多くの企業から採用を拒否された。ある航空会社は、「給与を民間公務員の最低ランク相当額」を支払うという彼女の要求をさえ拒否した。別の食品研究所は彼女に産休を取らないことを条件に雇用すると申し出た。ガンメーカーのレミントン社に至っては、彼女の「素晴らしい」アイデアを評価したが男性を雇うと告げた。

彼女のキャリアは、米陸軍シグナルコープ研究所(気象風船用のレーダーリフレクターを設計)、シルバニア電子防衛研究所(会社の最初のアンテナラボを設置)での仕事を経て進展し始めました。ノーウッドは、1950年代にヒューズ・エアクラフト・カンパニーで働いた女性の一人で、優秀な技術者として評判を得た。

「私は不可能な問題を解決できる人として知られていました。」とノーウッドは生前語っている。

偉大なるパイオニアの訃報とその生涯を、テック系メディアのみならずNYTやその他の新聞もこぞって取り上げているようだった。2016年の映画『ドリーム』は黒人女性のエンジニアの闘いだったが、少し掘ればこの手の話はいくらでも出てくるのだろう。ある意味で男性中心の科学史から本来あるべき姿への歴史修正が必要なのではないだろうか。

自動車点検が1時間で終わりオイル交換・エレメント交換の代金支払へ。お値段8,100円也。高すぎる。サービスはいいので構わないが、次からは街のタイヤ店に戻すことにする。

急いで家に帰り免許証探し。相変わらず出てこない。水曜日の夜に寄ったミスドにも電話を掛けるが見つからず。いよいよ警察か…

14時からのミーティングの場所に前乗りして、引き続き車の中で免許証探し。ミーティング終了後の予定は全キャンセルして自宅で捜索。まさかとは思ったが脱ぎ捨てたトラウザーのポケットを触ると感触あり。見つけたときにはへたり込んでしまった。

一日のエネルギーのほとんどを使い果たしたのでしばらく昼寝する。J-WAVEで放送されている野村訓市氏の番組『TRAVELLING WITHOUT MOVING』を聞く。ハリー・スタイルズの来日に合わせた内容で、本人コメントも届いていたが途中で寝落ちしてしまった。

16時に目覚めて県立図書館へ向かう。借りたけど読めていなかった大量の本を一旦返却する。読みきれないほど借りるなど馬鹿げているように見えるかもしれないが、これにもちゃんと意味がある。図書館のマイページにログインすると貸出履歴が閲覧できる。そのときに自分の興味のあった分野が一覧になるので、後から見返して再度借りることもできる。「読めなくても一度は手にとった本」としてマーキングができるわけだ。

石川県立図書館 貸出履歴

駐車場を出ようとしたら料金精算機の前で車が立ち往生している。若者が車を降りて申し訳無さそうな顔で私の車にやってくる。

「駐車券3時間無料の処理やってこなかったの?」
「はい、スイマセン…」
「じゃあ車置いて走って行ってきたらいいよ」
「行ってきます…」

2,3分したら彼が帰ってきた。精算機に直行するが一向に解決しない。また私の車にやってくる。

「もしかして、無料時間過ぎちゃった?」
「はい、スイマセン。でも金持ってなくて…」
「いくら?」
「100円です」
「いいよ。100円あげるよ」
「ホントすいません…」

現金を持たないと思わぬところに落とし穴がある。自分も気をつけなければ。

図書館を出て車で30分の実家に向かう。父親のスマホをラインモバイルからLINMOに乗り換え作業。APN設定に四苦八苦していたら、そもそも切り替え申請をしていなかったことが発覚。単純な作業なのに手順をひとつ飛ばすだけでストレスが100倍になる。

20時半帰宅。父親が差し入れてくれた缶チューハイを飲む。映画情報を眺めていたら「スコセッシ最新作は3時間54分」との一報を見かける。いくらなんでも長すぎると思う反面、だからこそ映画館での体験が生きてくるのかもしれない。いずれにしてもインターミッションがないと膀胱は耐えられないだろう。

ウェス・アンダーソン最新作『アステロイド・シティ』からの画像を見かける。ウェス・アンダーソンはファンが好きそうなものを過不足なく出してくると思った。ファンシー自販機の可愛さに目が惹かれ、よく見ると左からカクテル・コーヒー・弾薬・キャンディ・タバコ・?・不動産。少し毒っぽさも混ぜ合わせているところがなんとも彼らしい。彼の創作の源は一体どこにあるのだろうか。

『Asteroid City』by Wes Anderson

"ウェス・アンダーソンのクリエイティビティ"と英語検索すると、彼のこれまでのインタビュー動画や過去作をつなぎ合わせた考察動画が多数見つかる。登場人物は実在の人物、題材は子供の頃の想像や実際の出来事などから発想。子供の目線で世界を見るような視点や、大人を子供のように、子供を大人のように振る舞わせる演出など興味深いポイントがいくつもあった。

最も興味深かったのは、ウェス・アンダーソンがフロリダ大学在学中に制作した短編『ボトルロケット』の頃から付き合いのある撮影監督ロバート・ヨーマンによる証言だ。(ちなみに『ボトルロケット』は後に『アンソニーのハッピーモーテル』として長編映画になっている)。

アメリカン・エクスプレスのCMでウェスの横にいるのがロバート・ヨーマン

「彼が撮影現場に来ると、まずは”カメラは壁に対して正方形のフレームになっているか?”と必ず確認する」「撮影中に”もう2インチそっちに寄ってくれる?”と演者に要求することがある」など、シンメトリーで独特の美的センスに支えられたウェス・アンダーソン映画がどのようなに撮影されているのか語っていた。

ウェス・アンダーソン映画について散々調べていると、小津映画と似ているのでは?と思いついた。早速検索すると同じことを考えている人はいるもので。人物の撮り方、構図、テーマに至るまで。かなりの部分で共通点を見いだせるようだ。もちろん小津映画だけを参考にしているわけではなかろうが、彼の執拗なまでに様式美を追求する姿勢は通じるものを感じた。

小津映画の影響については今後も調べることにして就寝。
午前2時すぎに意識を失う。

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