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オタク生活55年が語る若きクリエイターを”AWAKING"=覚醒させるヒント㉓

作品分析と、企画立案をつなぐブリッジ④ グループ分けⅢ

昨日は、ターゲット層の年齢区分に関して自論を展開しました。
きっと、言ってもらっていないだけで異論はバリバリありそうだな。(笑)
そんな状態で“出身地・現在地”など地域性の分類に言及するのは怖いのですが、初心者への一般論として、思いつくままに語って行こうと思います。

★狩猟民族と農耕民族のDNA
昨今、ガンシューティングが好きな日本人が増えてきたり、『ポケットモンスター』が全世界で20年以上もメガヒット作品で有ることを考えると、もはや、この仮説も世界市民の前には崩壊した気もしますが…(笑)
それでも、欧米での日本製ゲームのヒットゲームの数字を見ると、アクションゲームの方が欧米でのメガヒットになっています。また逆に中国製のゲームが日本国内で当たっていたりもします。

この“狩猟民族と農耕民族のDNA”説は、僕が考え出したと言うよりは、2008年当時 人気格闘ゲームのプロデューサーをしていて現在はVR系の開発を担当しているゲームプロデューサーとの会話の中から出てきた話で、その後、様々な格闘ゲーム、アクションゲームのクリエイターに確認を続けてきたものです。(僕自身が、アクションゲームの分野に関しては知見が少ないことも有るので)

結論から言うと、案外、この仮説は“基本線”としてはあるかも…と、言う感じです。
“基本線”はと言ったのは、この20年で世界のゲーム市場が大きく変わってしまったからだと思います。
一番大きな理由は、1998年に、クオリティの高いアニメーションとクオリティの高いゲームが同時期に米国に投入されたコンテンツ『ポケットモンスター』の存在なんだろうな。
それまでも任天堂のマリオ、ナムコのパックマン、セガのソニックを筆頭に、いまだ世界中を後継作が席巻している『ストリートファイター』はワールドワイドのコンテンツではあったけど、日本に遅れる事2年で世界に飛び出た『ポケットモンスター』はケタ違いの爆発ソフトであったと思う。(ただしイスラム圏は、なぜか宗教論争にまで及んだので、欧米とは歩調がずれている)
これは、1998年に10歳=2020年に32歳以下の欧米生活者は『ポケットモンスター』を通してJ-RPGの洗礼を受けたと言えるわけです。さらに言えば、アニメ『ポケットモンスター』に前後してのジャパニメーション(そもそも1970年代から輸出されているが、世界の子供は日本製だと思っていなかったので、この時期までかかる)の影響もあって、日本製のストーリーや演出に沿ったゲームが売れていくようになったのは間違いないと思っている。

ただ、それでもジャパニメーションのアクションゲーム化作品の売れ行きに比べて、日本産のRPGは厳しい状況にあるとも言えます。
“銃社会”“軍隊を持つ”が当たり前の欧米各国と日本。その国情を含めた生活環境の差は、アクションゲームと思考系ゲームの売上の割合にも表れているとは思います。
また、海外で善戦しているアクション系各作品のキャラクターデザインは、かつてに比べて海外市場を意識したデザインに代わってきているわけで、欧米を中心にした市場を狙う場合は、その辺の匙加減は必要だと思います。
逆に、農耕民族と騎馬民族のDNAを持っている中国製のスマホゲームは、相当に日本を意識したキャラクターデザインを行うようになってきた。
日本の人気タレントがCMに出て中国産ゲームの宣伝を行っている事実を無視も敵視も出来ないと思います。

イスラムなどの特殊事情がある国に対する配慮は必要であるし、ガンシューティングだから世界市場で受けると考えるのは大間違いで、世界を相手にマーケットを考えるのであればそれぞれの国の実情を理解しなければいけないと思っています。

この点は、教育者として自分も成長していかねばならない部分ですね。大いに勉強しますので、海外に向けての企画にたけた方!ぜひ、ご連絡くださいませ。

明日からGWは、思い出の作品シリーズ。土日は人形劇です!

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