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1人だけキラーマシンがいるすごろく

「よっしゃあがりー!」
軽快に駒を進め、声高にあがりを宣言する。
「くっそー!ケンジ強すぎるよ!」

「これでおれ2位ね!さてと、俺たち上がり組は高みの見物といきますか!な!」

「キラーマシン!!」

「ガシャガシャ」

キラーマシンは2回頷いた。

楽しいはずのすごろく…しかし、どこか澱んだ空気が漂っていた。疑念。その正体は、キラーマシンのプレー中のおかしな行動に端を発していた。

口火を切ったのはコウタ。

「キラーマシンさ、お前ずっと2回サイコロ振ってただろ。」

「ガシャ!?」

「お前すばやさが高いから1回分しか動いてないように見えたけど、よくよく考えるとおかしいんだよ。」

キラーマシンの車に人が乗った駒を見せつける。
「お前妻2人子供8人いんじゃねーか!」

「ウィーンガシャ!?」

そう、キラーマシンは2回結婚していたのである。

「ずりいぞ!キラーマシン!!」

「何複雑な家庭築いてんだ!!」

捲し立てるケンジ、コウタ。
しかし、キラーマシンはこれに動じるどころかガシャガシャと余裕の笑みを浮かべた。

「ガシャ(はぁ?別に2回結婚しちゃダメとか書いてねーし)」
「ガシャ(てか、お前らがバカなんじゃね?バーーーカ!!うんこうんこ!)」

「うんこって言う奴がうんこだし!!!」「バカって言った方がバカなんですぅ〜!!!」「ガシャガシャ(聴こえませーんバカと話すとバカになるから)」


「うっっっさいわね!!!あんた達静かにしなさいよ!!!!!!」


「………」

「つ、通常攻撃が全体攻撃で2回攻撃のママ……」

「ガシャ(ごめんなさい)」

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