【小話】キリストの教え

散歩が趣味でしてね
薄暗い夜道を1時間くらい歩くんですが
服装のバランスがガタガタでして
8000円のいいセーターに2000円のスウェットパンツ、それと、300円の蛍光イエローとカーキのおじさんサンダル
と、せっかくの高級な牛肉を限界まで茹でて焼肉のタレをぶっ掛けて台無しにするような、
そんな着こなしで出かけてたわけなんですけど、
立ち寄ったコンビニでコーヒー飲んでたら女子高生の集団がいまして、わけのわからない服装をした僕の方をチラッと一瞥して去って行くんですよ。

クソっ

と思いまして

外見でバカにされてムカつくような、一方で避けられて悲しいような

めちゃくちゃストレスなんですよ

ふとその時天啓がありまして、

恐怖とは未知から来るもの
敵だと感じた人をよく理解するよう努めれば
怖くなくなるのでは?

そう思い、敵意を排し、一瞥してきた相手を認め、女子高生の目から見た自分を想像してみると、なるほど、たしかに歪なファッションで、多少目を引きますが、特別バカにしようなんて気は起きませんでした。
不思議と胸がスっと空くような気持ちになれたんです

その直後、ふと気づいたんです

汝の敵を愛せよってこういうことなんじゃないか?

と。

僕、変な格好で散歩してら、キリストの教えに自力で辿り着いたんですよ。すごくないですか????

ということで、次回はゾロアスター教編でお会いしましょう。さよならっ

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