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英語学習教材の有効活用について

新学習指導要領の実施により、2020年度から小学校で英語教育が必修化されました。これにより、小3・小4での外国語活動、小5・小6での”教科としての英語”が正規の授業に加えられました。

国際化が叫ばれる中、英語が殆ど話せない多くの日本人を考慮しての必修化のようです。成果が出るのはもう少し先になるでしょうから、気長に結果を待ちましょう。

英語教育の必修化の目的は、英語によるコミュニケーションですから、小学校の授業では英会話が重視されています。そのため、小3・小4の外国語活動では”英語に親しむ”授業が組まれています。英語の早期教育には賛否両論ありますが、異文化に触れたり、日本語と違う言語を習うことは、多様性を学ぶ上でも重要でしょう。

そもそも日本には、英語の早期教育が根付いていませんが、アメリカやイギリスなどの英語圏では、幼児教育用の英語教材が充実しています。絵本としては、リチャード・スケアリー(Richard Scarry)の絵本 が有名です。リチャード・スケアリーの絵本の主人公は、タイトル画のようなビジータウンに住む様々な動物たちです。絵本の他にもビデオにもなっていて、猫のハックルや尺取虫のローリーが活躍します。私が1年間、アメリカに住んでいた時には、小さな娘の暇つぶしの際に、これらの絵本やビデオに随分と助けられました。

これらの絵本やビデオは、幼児の教育&娯楽向けに作られていますが、日本の小学生の授業にも持ってこいです。英語圏では、このような楽しい教材がたくさんありますから、日本でも活用すべきです。ビデオでは、ネイティブの発音が聞けますし、イントネーションやアクセントも楽しみながら覚えられます。これらの教材は英語圏では、小学校入学前の子供が対象ですが、日本なら中学生くらいまでは使えると思います。

ビデオ教材としては、リチャード・スケアリー以外にも、ディ〇ニー系の教材なども数多くつくられています。その中でも、歌を使ったビデオには面白いものがたくさんありました。私が気に入っている歌に、『ミスター・ストロングマン』の歌があります。この歌は、怪力自慢のストロングマンと、子供のやり取りで構成されています。メロディはここでは再現できませんが、歌詞は子供と怪力男の交互の掛け合いで続きます。

最初は子供の番です。
Hei, Mr. Strong-man, can you rift? Can you rift?  Can you rift one-hundred pounds?
次は怪力男の番です。
I am a strong man. I can rift. I can rift. I can rift one-hundred pounds.
次は子供の番ですが、ここから徐々に重量が増えていきます。200ポンド、300ポンド・・・、最後は500ポンドあたりで怪力男が力尽きてしまいます。

短くて単純な英語ですが、疑問文と肯定文の対比が判り易いし、大きな数字や重さの単位を覚えることもできます。ビデオでは、軽快なメロディとともに、この歌詞が歌われます。この歌では英語の文法が判らなくても、ビデオ内の怪力男の仕草で意味が伝わります。これを文法を使って説明しようとすると、「canは可能を表わす助動詞で、疑問文の場合は・・・」となって、簡単には理解することはできません。

少なくとも、小学生くらいのうちは楽しみながら英語に触れて、本当の英語の発音やイントネーション・アクセントになれるだけでも十分だと思います。まずは、英語に慣れ親しむのが大事なことだと思います。

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