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数学の小ネタ#11 偏微分と重積分

 新入学して理系の学部に進んだ人は、大学になっても数学を勉強することになります。線形代数や複素関数論などは、高校生の時に習ったベクトルや複素数などが基本になっています。また、解析学というのは、苦手だった人も多いかもしれない微分・積分が基本になっています。

 微分・積分は、高校2年生や3年生で習います。簡単な微分・積分は公式を覚えていればそれほど難しくはありませんが、対数関数や三角関数の微分・積分が出てくると難易度が上がります。しかし、高校数学で取り扱うのは一変数の関数です。つまり、f(x)=ax+bのように、関数の中で値が変わる変数はxだけです。

 しかし大学で扱うのは多変数の関数です。一例を示すと、f(x, y)=ax+by+cのような形をしています。このような多変数関数の微分を扱うのが、偏微分です。ただし、そんなに難しく考える必要はありません。偏微分では、対象となる変数以外は、定数と考えて微分すればよいだけなので、解法は通常の微分と同じです。

 重積分は、偏微分からの類推でわかると思いますが、一つの変数ごとに積分することで計算できます。重積分が理解できれば、球の表面積や体積の公式は簡単に導くことができます。

 微分は”かすかにわかる”、積分は”わかったもり”、という言葉があります。また、大学の時の同級生は、「ビブン・セキブン、いい気分」と言っていました。大学になると、高校とは一味違った微分・積分が学べます。数学好きの人なら楽しみでしょうが、数学嫌いの人ならチョッと大変かもしれません。

 いずれにしても新学期です。新入生のみなさん、ワクワクを大事に勉強しましょう。

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